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ある?ない?

はてなを浮かべる

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そこに「ある」?
そこに「ない」?

それは測れるもの?測れないもの?
みんなに等しく感知される共通した感触
ここで許されている価値はそういうものだけ?

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形があれば安心する?
目に見えるなら保証ができる?
つかみどころがなく 数値で測り取れないものは信用ならない
だからもともと「そこには居ない」ことにする?

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言葉にしなければ 伝わらなければ意味がない?
その「言葉」しか使うことができない?
本当に同じ言語を使っているのかな?
実は違う母国語で喋っているんじゃないのかな
だから「言葉にできることが正義」というのは ちょっとした暴力じゃないのかな

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関係のないものを持ち込むと嫌われる?
暗黙の決まりごとで口を縫い付けられる?
あんまりにも負荷がかかる でもそれはこの場の言語にそもそも単語として存在しない負荷だったりして?
だから「言葉にできることが正義」という話の中で どうやっても正義にはなれない
口に出したらいけないことばかりに目がいってしまうのを止められない?

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あ、 となにかに気付いたりする?
でもそれが求められていないことが良くわかる
ここにいるべきじゃなかった?
そんな疑問は自分をひっくり返してしまうんじゃないか?
どこにいたら納得するのかな?
自由に気付いてもいい場所があるのかな?
   
   
   
   
集合体2
これらをどうしたらいいかわかりません
これらがどうにもならないとしても
その中で手さぐりすることで 何か進んだり戻ったり見えたりするのかな
そうだといいな
そうだといいです

   
   
   
   
   

つづきのはてな

わかばやしまりあ

わかばやしまりあ

描いたり食べたり生きたりしている

Reviewed by
さかいかさ

「なぜですか?どうしてですか?どうしていなくなって…」
苦しそうに眠る弟子のタイポは夢を見ている。
遠い遥かな街へと続く道にタイポは立って、晴れゆく空を仰いでいく。
「ボクは、いったいこれからどうしたら…」
欅の木の下、犬を飼う人々が集まって、どうにもならない悲しみを慰め合っている。
「センセイ、ボクは、ボクは…」
千年の翼を手に入れた捜索者たちが疲れ果てては、百年の夢の中へと次々と落ちていく。
「この先に、この先に、ボクは一緒に行きたかった」
ふらり、ふらり、歩く人。森へ、森へと入っていく。大いなる野生と神の犬が牙を剥く。
「くそ、くそ〜。なんで、なんで…」
タイポは天の鷹を追いかけて、神々の山嶺を登っていく。青の戦士たちが怒声を上げる。
「もっと、もっと、あぁ、もっと」
タイポはセンセイの鞄を持って、あとに続く。沢山の坊っちゃんたちが冬の動物園に吸い込まれていく。
「センセイ!センセイ!」


「タイポ、タイポ!どうしたんじゃ」
トマト師匠が眠るタイポの肩を揺らす。
「あぁ、師匠…」
「タイポよ、大丈夫か。なんだかずっとうなされていたぞ」
「はい、そうか、そうなんですね」
「いったいどうしたんじゃ」
「師匠、ボク、やっぱりダメみたいです」
「なんだ、言うてみい」
「師匠、先生が先生がもういないんです。この世界の何処にもいないんです。いなくなってしまったんです」
「………。そうか、うん、そうじゃな」
「ねぇ、師匠。先生の作品は確かにそこにあるじゃないですか。たぶんこれからもずっとずっと残り続けていくんだと思うんです」
「うん」
「でも、でも、先生の新しい作品はもうそこにはないんです。この先ずっとずっと……永遠に新しいものは生まれないんです」
「タイポ……」
「ボクは、それが悲しくて悲しくて、涙が止まらないんです。ほら、今も」
「そうじゃの、タイポ。実はワシもずっと悲しいんじゃ。考えまい、考えまいとするほど、悲しくなるんじゃ」
「もう先生がいないなんて…」
「なぜかの、もう何処にも先生がいないなんての…」

それから二人は泣き続けた。涙が枯れても心が泣き続けた。
でもいずれ、どうしようもなく腹は減ってしまうんだろう。
そうしたらおずおずと暖簾をくぐって、二人肩を並べて食べればいい。
ぶた肉いためライスをハフハフと食べればいい。


「先生、ありがとうございました」

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