出会いと積み重ねが、最高になる。

いとでんわ 第2期(2011年12月-2012年1月)

このコラムが掲載される1月14日(土)、
Cafe Cross Pointは臨時で16時までの営業と
させて頂いております。

というのも、この日はとあるアカペラグループの
ライヴのお手伝いということで、高田馬場にある
四谷天窓.Comfortさんにお邪魔しております。

お手伝いと言っても飲み物食べ物の提供ではなく、
実際に出演する側(と言ってもサポートですが)で
少しだけお手伝いすることになっています。

実は大学時代にアカペラをやっておりました。

このジャンルとの出会いは中学3年生。
なんとなく聞いていたラジオ番組で「モモクロビック」
というバンドがゲスト出演していた時のことです。
もう詳しい話の内容などは全く覚えておりませんが、
流れの中で「じゃあ歌って頂きましょう。」となると
サラッと音を合わせて、一瞬の沈黙。。。

そこから始まるハーモニー、声の厚みや力強さ。
一瞬で場の空気を変えてしまう、ラジオからも伝わって
くる現場の雰囲気。
心の底から驚きました。
全く思いがけず、いきなり出会ってしまったので
その時は「何だこれ!?」と心の中のザワつきに
ついていけないくらい。

人間って楽器がなくてもこんなことができるのか。
自分もやってみたい。。。

中学・高校と吹奏楽部に在籍していた私は、体一つで
音楽を体現してみせたそのパフォーマンスに心を
奪われてしまいました。

そこで調べてみると、このバンドは早稲田大学の
Street Corner Symphony(SCS)というサークルの出身
であることが判明します。
(ここは今でこそ有名なゴスペラーズを生んだサークル
でもあります。)

高校時代、JazzやFusionなどにも傾倒していた私は
本格的にやるならどうするか。。。とかなり悩んだ
のですが、最終的にアカペラとの最初の出会いの衝撃が
忘れられずSCSに入会することになります。

そんな出会いから始まり、大学時代はそれはもう
アカペラ漬けの毎日でした。
体一つあればどこでも歌える。だから色んなところで
練習したし、色んなところで歌ってきました。
別に歌おうと思ってたわけじゃないのに、気分が乗って
「歌っちゃおうか!」なんてやっちゃうことも。
それは今も昔も変わらず。
これはそんな勢いで歌った時の映像です。

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=tA-f85H1ofQ[/youtube]

昨年末、恵比寿ガーデンプレイスのイルミネーションが
とてもキレイで、テンションの上がったメンバーが
ここで歌っちゃおう!と。
この時、自分は聞いている側でしたが、その場を
たまたま通りかかった人も足を止めて聞きいって、
最後はこの盛り上がり。
やっぱりアカペラはクリスマスが一番似合いますね。

14日にライヴをやるメンバーは6人、全員男。
彼等とはもう10年の付き合いです。
それぞれが自分達の居場所でどんなに真面目に頑張って
いても、このメンバーが集まるとすぐにバカで面白い、
相手を楽しませることに命をかけるような人間に
早変わり。愛すべきバカな男達で、そんな変わらない
彼等が自分も大好きです。
それは単純に面白いからだけではなく、真剣に目の前の
聞いている人たちやメンバー自身を楽しませようとする
心意気が今も全く色褪せていないからです。

練習後にメンバーの一人が言いました。

「これって最高の娯楽だよな。」

アカペラが最高の音楽だ。なんていう野暮ったい話
では勿論ありません。
このメンバーでしかできない音やパフォーマンスが
あって、それを10年経った今でも自分達が楽しんで
いられること。
やっぱり歌っていいなと思わせてくれること。

本当にたくさんの時間や経験をみんなで積み上げたから
こそできる最高の娯楽。

珈琲の出会いを大切に感じているおばあちゃんの話
を書いてからずっと、自分にとってそういうものとの
出会いは何だろうと考えていました。

いくら考えてもスッキリと言葉にできなかったのに、
この間の練習であっさりと分かってしまったんです。

音は目に見えなくても、言葉にはできなくても、
最高の娯楽がそこにはありました。
自分がその輪の中にいられることは、今でも胸を張って
誇りに思えることの一つです。