うしろの季節

第11期(2013年10月-11月)

 
 
 
いよいよ寒くなった
 
今年は気を抜くつもりは、なかった
 
だから私は10月から
 
すっごく意識して冬を待っていたんだ
 
 
空を見上げれば
 
ぐずな私でも数え切れそうな、星
 
見慣れた星空があって
 
 
数えてみることにしたんだ
 
 
一番右の、ファミマの上のあの星から、
 
ひとおつ ふたあつ
 
 
19くらいのとこで面倒になって
 
27で、やめた
 
 
なんだかそれって恋愛みたいだな
 
格好いい女の人みたいだ
 
19で面倒になって、27でやめた
 
ああ面白いな
 
やめちゃえばいいな私も
 
 
隠れてる星たちはさ、
 
なんで隠れてるんだろうな
 
隠れたまんまだと
 
そこにいないみたいだぞって思うのに
 
 
寒くなるってさ
 
あったかい時のこと思い出すから寒くなるんじゃないかなって、
 
私ときどき、そういうふうに疑ったりします
 
春とか夏とかが、今思うとすごくあったかかったなって思うのは
 
あなたと居たからかなとか
 
もうそっちまで考えが行ってしまうと風邪を引いてしまいそうだ
 
やい、そっきに向かって歩いている[考えくん]よ。こっちに戻ってきなさいと
 
いかんいかんと、律するのです
 
 
 
わたしベロンベロンに酔っぱらってさ
 
どうでもいい奴と飲んでて
 
どうでもいい気分になってさ
 
靴をかたっぽ どっかに落っことしてきちゃったみたいで
 
別に気に入ってたわけじゃないけどさ
 
 
一緒に寝たけど、もうどこまでしたか覚えていないよ
 
「靴、見つかった? なんか悪いし、新しいの買ってプレゼントするよ」
 
 
 
私は見つかるわけもなかったけど、
 
ただ悔しくて近所を探し歩いてたんだ
 
こんなにむしゃくしゃするならやめときゃいいだろ
 
探してたはずなのに、いつの間にか星を数えていたんだな
 
 
 
それもやめて、
 
 
(ああダメ泣きそうじゃんかよ)
 
 
歩くよ
 
 
 
 
 
冬にむかって 歩いていきます
 
 
だってほら
 
 
あなたといた

過ぎていった季節たちが まだ私のうしろにいるからさ
 
 
背中がじんわり、
 
 
あったかいんだ
 
 
 
 
 
 PB290169
 
 
 
 

 
 
-あとがき-
 
9つ。
ぼくがアパートメントに好きなことしていいと言われた場所の数です。好きなこと書いていいならさ、ひとまず好きなもの9つ並べてみようってことになって。おっぱいとかお酒とか好きな子とか旅行いきたいとかが集まってちっとも格好よくなかった。それにたしか9つも出なかったんだよなあ。じゃあってことで嫌いなものとか嫌なこととかを考えたらすんなり9つ出揃って。まずはじめに出たのが虫歯だった、歯医者嫌いなんだよなどうしても。それに去年は夏に書かせてもらって、今年は秋だったから、ぼく夏のほうがずっと好きで。だからまあアパートメントには悪いけど嫌いなものを毎週割り当てて書いてみました。といっても、読んでる分にはわからないか。相当にお暇な方がいたら探してみてください嬉しいから。
嫌いなものをこんなに楽しい気分で考えたのなんて初めてで、それってなんだかすごくウキウキする出来事でした。それが毎週くるんだよまいっちゃう。
ぼくのアパートメントは今日でおしまい。楽しみに読んでくれた100億人のみなさんありがとう。ぼくは年末のお芝居の準備をしています。『かわいい味』というおはなし。いまこれ読んでる人は全員きてね。だって観てほしいんだ。30人くらいしか入らない小さなアトリエだけどさ、できることなら100年くらいロングランしてみんなに観てほしい。128歳の誕生日も北池袋のアトリエでやりたいよ。好きってことを、ぼくの思うところ全部押し込んだ50分です。来てくれたらアトリエでお喋りしたい。
きっちり宣伝しちゃって最後までダサいな。まあいいや、ばいばい。
 
 
本当に、有難うございました。
 
 
 
 
ppoi-っぽい-
つかにしゆうた
 
 
感謝