管理人だより – 2015年6月号

管理人だより

「アパートメント」を読んでくださっているみなさまへ

こんにちは。管理人の朝弘佳央理・森山良太・鈴木悠平です。「アパートメント」を読んでくださってありがとうございます。今月から新たなこころみとして、管理人から住人さんや「アパートメント」の近況をご紹介する記事「管理人だより」を始めることにいたしました。もともと、住人さん向けのご挨拶やお知らせを目的に始めたものですが、そのおたよりの一部を抜粋・再編集して読者のみなさまにもお届けします。素敵な住人さんたちの人となりにふれたり、過去の記事と出会うきっかけとなれば幸いです。本日は、2つの記事に分けて、5月分と6月分のおたよりを公開します。それでは、どうぞ。

1. 21期ライターさん・レビュアーさんのご紹介
現在アパートメントに寄せて頂いている記事は、これまでの住人さんから紹介文を添えていただいて、公開しています。

紹介文は「アパートメント」のFacebookページTwitterアカウントでご覧いただけます。記事と合わせてご覧いただければ幸いです。

現在執筆して下さっているライターさんとレビュアーさんをご紹介いたします。

〈月曜日〉

ライター:Meguru Yamaguchiさん
レビュアー:森山良太

NYで活躍中の画家さんです。僕がNYに滞在していた際にスタジオにお邪魔させてもらいました。アクリル絵の具をスケッパーのようなもので伸ばす手法で作品を作られていました。なんとも力強く、とにかくカッコイイ作品に鳥肌が立ちました。そしてなにより音楽の匂いがします。(森山)

〈火曜日〉

ライター:松浦伸也さん
レビュアー:小沼理さん

墨田区のお友達、松浦さんは、生産者が一人もいない墨田区でファーマーズマーケットを運営・開催していたり、複数のシェアハウスを運営していたり、いろんなことをやっている「近所の名物青年」です。僕は墨田に住んでいないのですけど、あそこにはお友達がたくさんいて、遊びに行ってカフェで過ごしていると、いろんな「ご近所さん」が行き交うので、とてものんびりした気持ちになります。「地続きの思索」という先週の記事にあるようなリズムで生きている松浦さんと、彼を取り巻く墨田のコミュニティ。小沼さんの連載時の下北の記事や沖縄旅の記事、僕はとても好きなのですけど、なんだか通ずるものがあるなと思ってレビューをお願いしました。(鈴木)

〈水曜日〉

ライター:佐藤研吾さん
レビュアー:朝弘佳央理

大学の同級生で、建築家の佐藤研吾に書いてもらっています。初回はアパートメントという建物の形態の歴史考察をしながら入居してくれ、森、地図、荒地、建築と毎回テーマを変えながらエッセイを展開しています。淡々とした筆致で考察を続けながらも、端々に自身の感動や願いが顔を出しており、今まで知らなかった彼の一面を見るような思いです。

レビュアーは管理人/ダンサーの朝弘です。図面を引いて建物を設計すること、舞台にたって我が身で演じること、一見離れている二人の営為は、月並みですが「身体性」に関してなんらかの問いを共有しているのだろうと感じます。(鈴木)

〈木曜日〉

ライター:落雅季子さん
レビュアー:aasanoさん

劇評家・ドラマトゥルクの落さんに、女と男、そして小さな人魚が織りなす物語を書いていただいています。落さんとは、なんのきっかけか、いつの間にか、でもけっこう前からTwitterで相互フォローしていて、今回お声がけした際にはじめて直接対面したのでした。演劇の仕事の方は実は詳しく知らず、彼女が書いている散文日記 が好きで前から読んでいたのです。

”日記はいつも、84%の本当のことと、16%の嘘を混ぜて書いているけれど
このアパートメントでは、それを逆にして、やってみようと思う。”

とのこと。淡白なのにセクシーな文章で、なかなか僕には書けないなぁと関心するところです。レビューは詩人、20期当番のaasanoさん。3者のやりとりを、時にごくごく間近で見つめているかのように観察しながら、女の熱情とエロスを語るレビューで、物語に色を加えてくれています。(鈴木)

〈金曜日〉

ライター:motoさん
レビュアー:美奈子さん

同じく大学の同級生、ルーマニア在住のサラリーマン、motoにルーマニア暮らしの日々を書いてもらっています。大学時代に独特の筆致で書かれたmixi日記は、今にして思えば若き日々の不器用な純粋さの発露だったのかと振り返りますが、当時は妙なミステリアスさとセクシーさを感じさせ、男女問わず人気を博していたのでありました。異国の地にありながら、そこでの暮らしを自然体で学び、楽しみ、慈しんでいる様子を見て、あー、我々お互い歳をとって多少は大人になったなと思う半分、学生当時からの純粋さはやはり彼そのままだと感じる半分、です。レビュアーは16期当番の美奈子さん。anonymousとonymousuをめぐるエッセイを綴ってくれた彼女。好きな作品や身近な暮らしのなかからテーマを見出し、探求する姿勢に相通ずるものがあると思ってお願いしました。(鈴木)

〈土曜日〉

ライター:connieさん
レビュアー:朝弘佳央理

中村梨々さんからご紹介いただきました。
ご自分で主催されている劇団をお持ちで、俳優さんでもいらっしゃいます。記憶の引き出しからそっと時間を取り出して綴ってくださっています。過去に通ってきた様々な分岐のことを全部からだに宿して舞台に立つ、ようなことを考えている今なので、私がレビューを担当させて頂いています。(朝弘)

〈日曜日〉

ライター:ヤカさん
レビュアー:キホさん

前期のライターであるはらだ有彩さんからのご紹介です。Twitterで「お菓子の妖精」として広く人気のヤカさんを私自身もフォローして美味しそうで何かときめきのあるつぶやきを拝見していましたので、今回のご縁をとても嬉しく思っています。食べることが大好きとおっしゃるヤカさんの、お菓子への愛を楽しんで下さい。レビューはキホさんにお願いしました。キホさんの4人のお子さんと、ヤカさんの書かれる優しいおやつへの愛がリンクしたこともありますし、またキホさんご自身が食べることに関して関心が高かったことを思い出してのお願いでした。(朝弘)

2.管理人のつぶやき

夏至が過ぎたものの、夕ご飯を食べてもうひと仕事してもまだ明るい。

つい一日が長くなったような錯覚をおこしてしまいます。

前回お便りでも書きましたように、東北の震災の年に始めたアパートメントは今春で4年続いたことになります。終わることは想定せず始めたことではありますがこんなにたくさんの方に関わって頂ける場所になることは想像していませんでした。改めて、ありがとうございます。

みなさんに支えられていつのまにか果たせたこともたくさんありますし、始めた当初から考え続けているのになかなかかたちにできないことも、まだ多くあります。前期の岡田さんや今期の松浦さんのコラムを読みながら特に、根をおろして向き合わなければならない時期なのだなあ、ということを思います。(朝弘)

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山崎さんの田植えの手伝いをしてからというもの、とりつかれたようにプランターを増やし続け、日々少しずつ成長する彼らに目を細めています。

実は今春、ウェブサーバーを移転しまして、今後8月末を目標に全面的にシステムのリニューアルを考えています。毎日積み重なっていく投稿・レビューをもっと多くの人に届けられるよう、そしてより魅力的なウェブマガジンになるよう、精進いたします。(森山)

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5月の管理人だよりでは、瀬戸内海の男木島に行って、福井大和さん順子さんにお世話になったとお話しましたが、島で唯一の図書館をつくろうという試み、現在クラウドファンディングでの資金集めにも挑戦されています。(ウェブマガジン「マチノコト」で紹介記事を書きました ) 見事当初の目標金額は達成したのですが、目が見えない、字が読めない人のための音声読書再生機の購入を目指してさらなる資金調達を目指されています。僕も勤め先では障害を持つ人々のアクセスを広げる仕事をしているのですが、どんな境遇にある人でも、「知りたい」「学びたい」という欲求が叶えられるようにという今回のプロジェクトにとても共感するところです。よろしければぜひページをのぞいて、応援してみてください。あ、図書館づくりのボランティアも随時募集中とのことです。楽しいですよ。

翻って「アパートメント」のこと。「表現すること」への扉は誰にでも開かれていると思っていて、(それでメシを食っているという意味においての)「プロ」の表現者ではない人も含め、種々雑多の方向性での表現・お仕事・生活の方々に書いていただけているということは改めて「アパートメント」の価値の一つだと思います。その際に、運営する人も書く人も読む人も「無償」であるということがうまい具合に効いてきた面もあるでしょう。とはいえ、目的に対する手段というのは一つでもないし、時期や規模など、ステージに応じて適した戦略・戦術も変わってくるもので… 仕事柄、いろんな経営体制の団体とお付き合い・所属していることから、今までより広く柔軟に、今後の方向性・選択肢を想像するようになりました。さてさて今後どうしていくか。世にも特殊なアパートでありウェブマガジンではありますが、けっこうわくわくしている自分がいます。(鈴木)

3.あとがき

二度目の管理人だよりもあとがきとなりました。Wordでこのおたよりの下書きを書いていると、6ページ目でやっとあとがきに至ったことに気づき、2ヶ月(当番ノート一期分)の間に皆さまにお伝えしたいことがこんなにあるのだということに驚いています。
次回また管理人だよりをお届けする頃には当番ノートのライターさんも入れ替わり、長期滞在者、アトリエでも新企画が始まっていることと思います。「アパートメント」は、はじめましてを積み重ね続けることと同時に、いつでも戻ってこれる場所でありたいと思っています。