恥ずかしい事を思い出した時の独り言ってどうしてあんなに大きな声が出てしまうんだろ。

長期滞在者

19

ゆうやけビルジングに映る私のまわりには
柔らかい泡ぶくが生まれては溶けていく
足元から大地の熱気を包んで皮膚をなぞり
指のまたを這い上がって
頬をつたいのぼって 頭をかき回してしがみつく

らせんはきらい

そう囁いて鼓膜をびるびる震わさして
ひとしきり三半規管を縦横無尽に跳ね回って暴れると
小さいうめき声をあげて舞い上がる
そうすると瞬く間に泡ぶくは飛行魚に喰われて溶けてしまうのだ

それは誰かが誰かを忘れてしまった刹那

朱い美を潰して歩け 
瞳の底まで染め上げるように

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22

あかるく
ずうずうしく
ちょっと
せつなく