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3F/長期滞在者&more

be happy

長期滞在者

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日々、同じ時間に起きて、同じ時間に家を出る。そんな生活が始まって、もうすぐで三週間になろうとしている。そうしたルーティンがある仕事は、実のところ数年ぶり。 先月の今頃は、今後の生活がどうなるのかまったくもって不確定だったから、毎日が不安で仕方がなかった。熊本の地震でかなりナイーブにもなっていたし、それにこの家はよく揺れる。首都高に近いし、地下には電車が走ってる。そんな、常に地面が揺れているような感じにも、ようやく慣れてきた。でも、いまになって思えば、意外と早く新しい就職先が決まったから、不安な時期は案外短かったのかもしれない。今は、新しい仕事が不安というのはあるけれど、生活していけるという安心感があるから、その分気持ちが楽になった。

新しい仕事は、言語に関わる仕事。まだまだ業務には慣れていないし、ぼんやり霞のかかった道を歩いているような感じ。霞が晴れたと思ったら、また別の方角からぼんやりしてくる。でも、何事もそうだろう。何を始めるにせよ、慣れるまではなんだって大変だ。でも、英語に触れる機会は、前の職場よりも断然多いから、そういう点では嬉しく思う。勿体無い、勿体無い、といろんな人に言われてきて、今度こそは言語を生かそうと思っていたから、不安に思いつつ、手探りでやっていくしかないと腹をくくっている面もある。

今に始まったことじゃないけれど、ここ数年の間、少しずつ物を持たないことや、無駄なことを省く努力をしてきたせいか、生活がだいぶすっきりしてきたような気がする。家の中に物が少ないっていうこともあるけれど、掃除も楽だし、家がごちゃごちゃしてないからストレスは少ない。とはいえ、ほんの少し片付いていないと、イライラするようになってしまったから、もう少し肩の力を抜かないといけないようにも思う。何事も程度が大切。食べることも、飲むことも、生活の上でのあれこれすべて、程度の問題です。

あと、普段仕事で使うノートや私的な手帳も随分と役にたっている。考えていることを書き出して、to doを明確にする。どれくらいの時間を使って、どれくらいまで進めるのか。そんなプランニングをしながら日々なんとかやりくりしてる。たまに、面倒なことを先送りすることもあって、まだまだ修行が足りないって思ったりもする。それに、また仕事の話に戻ってしまうけれど、今のところは、まだ具体的な成果が見えていないから、正直これでいいのかなって思うこともしばしば。まぁ、まだなにも始まっていないようなものだ。あまり焦らずに、ゆったりいこう。わたしはいつも結論を急ぐけれど、今は坂をゆっくり登るときだと思うことにする。

これだけ読むと、ぐちぐち言っていてあまりポジティブじゃないように聞こえるかもしれない。わたしは周りの人に思われているほどテンションが高いわけじゃないから、ほんとうはこれくらいが平常運行。不安不安と言ってはいても、生活の状態は悪くはないし、毎晩寝る前は、どこにいるのか定かではない”大きな存在”に感謝だってする。生きていて良かった、今日もなんとか1日乗り切れた。そう思って日々過ごしています。be happyなんて、大声で言うことはないけれど、窓辺や、風が吹くベランダでつぶやくくらいの感じでぼちぼちやっていこうと思っている。小文字のbe happy、今はそんな気分です。

Maysa Tomikawa

Maysa Tomikawa

1986年ブラジル サンパウロ出身、東京在住。ブラジルと日本を行き来しながら生きる根無し草です。定住をこころから望む反面、実際には点々と拠点をかえています。一カ所に留まっていられないのかもしれません。

水を大量に飲んでしまう病気を患ってから、日々のwell-beingについて、考え続けています。

Reviewed by
owlman

小さいころは小さいことすべてが楽しくて、いつでもbe happyだった気がする。
年をとるにつれて、どんどん大げさなことじゃないとbe happyを感じられなくなってきていた。
人は刺激に慣れる。

そして今、生活をすっきりさせてくると、またbe happyが小さくなってきたように思う。
be happyは手のひらにおさまるぐらいがちょうどいいのではないだろうか。

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