スタッフの部屋

COSINA Bessaflex TM + CARL ZEISS JENA Flektogon 35mm/F2.4 + KODAK ULTRA MAX 400


4月になり短期のライターさんが入れ替わったということは、このサイトも出来て2ヶ月が経ったということ。
ちょびちょび進めてきたシステム作りがやっと一息つきそうなのでそろそろデザインにとりかかろうかと思っているところだ。
現状、デザインとよぶには程遠く(機能的にも視覚的にも)、トップ画と各投稿にライターさんがそれぞれいれている写真やイラストを除いて一切の画像を使用していない、なんともプレーンなサイトだ。

このサイトにはおおよそ色がない。
でもこの点はきっと今後も変わらない。
それはこのサイトが、ライターさんの表現で彩られるハコであり、ノートであり、ギャラリーであるからだ。

写真展「apart」で僕たちは壁を作った。
勿論、壁は元々そこ(ギャラリー)にあったし、その表面も何の変哲もない俄な凹凸を持った白いクロスが張られていた。

壁を作ったはといっても、30mm*40mmのホワイトウッドの角材を梁にして、ケイカル板をビスで打ち留めただけの非常に簡単なものだ。
しかしながらそれはとても重要な意味を持ったし、それを作るに至るまでに多くの意見を交換し合った。

大きくみて、二つの問題を解消しなければならなかった。
一つは展示される写真が小さいサイズで点数が多いこと(2Lが200枚)。そしてもう一つは時間の継続性を持たせたいということ。

木パネを2Lサイズで200枚も張るのは現実的ではない。
影も大きくなるし、その凹凸が邪魔になるからだ。
額装はスペース的にも費用的にも不可能。
ハレパネは壁にピンやテープで留めたものと差がなくなってしまう。
現実的に考えればハレパネになる訳だが、ここでネックとなった「壁との差」とは一体なんなのだろうか。

一つには立体感があげられる。
壁からせり出してくることによって影を持ち、輪郭(額など)を持たない写真の存在を個として分離させる事ができるからだ。
また、ピントも重要な点になるだろう。
注視するということは、その遠近にあるものを大きく暈すということになる。
また写真が小さいゆえに生じる問題もあった。
写真に近づくということは、それだけクロスの凹凸や、釘痕なども見えてしまうということなのだ。

そこで、極めて無機質なケイカル板を横にして、ギャラリーをぐるりと一周囲ってしまうことにした。
幅910mmのケイカル板に写真を4段に配置すると、ちょうど上下のマージンもいい具合にとれた。
4泊5日の写真達が途切れることなく、壁から切り離されたものとして受け取れるように。

佳央理さんが言っていた「ステージの壁は壁でも背景でもなくて、見えるけれどそこには無いものなの。」という言葉はとてもしっくりくる。もっとも、なんやかんや雑多なライブハウスがステージだった僕はそこまで意識したことはなかったけれど。

“どこでもなく、どこでもあれるという自由度”
それをこのサイトのデザインの基幹にしてちょっとずつ作っていこうと思う。