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2F/当番ノート

モブとして生きる。

当番ノート 第54期

オーロラ(大ロラ)があるから小ロラもあると思っていた。自由研究に自由はなく、全て父の指導のもとだった。

記憶したことも忘れたような記憶が次々に閃いては消えていく。疲れ果てて休眠中のペッパー君より深く深く首をたれ、バスの窓に寄りかかって目をつむっているのに、眠れるどころか脳内は空回りし続けている。

今日も今日とてユニクロに身を包み、ユニクロでないところは、GUか無印良品。無味無臭。モブの、脇役の代表例として存在している。各々のブランドの良し悪しとは関係なく、私自身の気持ちの問題。みんな自分の人生では主人公で、その他は脇役。それは私も例外ではない。でも、自分の人生ですら脇役に徹しているような気分になってくる。

じゃあ、高級ブランドを身にまとえばいいのか。憧れの色を着てみればいいのか。それも一理あるかもしれない。でもそんな問題でもない気もしている。くるくるくるくる空回りして、脳内がややショートしぎみになってきた。装うこととの折り合いには、まだ程遠い。とりあえず今は、疲れと空回りのせいにしておく。

上峰子

上峰子

心象と印象。
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Reviewed by
雁屋優

タイトルを見て、胸がきゅっとなった。
何があろうと自分の人生の主役を譲ってなるものかと自分のためだけに駆け抜けて、二十数年。
モブとして生きるなんて、思ったこともなかった。
服装には無頓着で、貰い物の服で出歩いているけど、それでも私は私の色彩で、主役を張っているつもりでいた。

主役でなければならないなんて、言うつもりはない。
私は私の人生の主役ですと胸を張るけど、そうするのが心地よくない人もいるかもしれない。
疲れてしまうことだって、あるかもしれない。

それに、高級な服を着るのも、好きな色をまとうのも、簡単にできることではない。
当たり前だけど、お金がかかる。
私はそれらを天秤にかけた上で書籍代に使ってしまうのだけど。
でも、そうやって選んだ結果ではなくて、疲れて何も選べなくなっているのだとしたら。
疲れから動けなくなっているのだとしたら。

ゆっくり、休んで、また、自分のために動き出して。

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