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はじまりに出会うとき

管理人の部屋

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昨日のお昼は児玉恵理子さんの個展、「一日一枚」展のオープニングに行ってきた。会場の「Gallery Yayoi」は、「アパートメント」住人、当番ノート22期ライターのLeikoさんが最近はじめられたギャラリーであり、児玉さんも6月には連載をしていただく予定。

さしたる趣味も見識もなく、ものぐさ出不精の管理人としては、各方面の文化芸術地域経済etc.に並々ならぬ愛情を注いでいる住人さんのつてや招待のおかげで色々な作家さんや作品と出会えており、毎度役得だなぁと思ったりする。

今回の個展、「一日一枚」展は、その名の通り、作家の児玉さんが一日一枚、半年間描き続けてきた絵手紙を一同に集めたもの。合計150枚ほどの絵手紙が時系列で壁に並べられており、そこからは児玉さんと、Leikoさんをはじめとした彼女の友人たちのドタバタほっこりの日常が浮かび上がってくる。自分の描きたい絵に合う色鉛筆を探したり試したりしながらの日々だったそうで、後半に進むにつれて絵手紙の色調は淡くなっており、並行して、描かれる現実世界も秋から冬へ、冬から春へと移ろってゆく。その季節と色彩のゆるやかなグラデーションが、ひとつの花束となって私たちに差し出される。毎日、変わらずに続けること、変わらない営みのなかに変化が生まれることを感じる個展だった。

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絵手紙は毎日児玉さんのInstagramでもアップされているので、ぜひ覗いてみてほしい。

さて、この日は個展初日ということで、昼下がりからオープニングパーティー。果実酒とお菓子でささやかに乾杯。「ルーニィ247フォトグラフィー」を運営される篠原俊之さん以前コラムで書いてくださったけれど、企画展のオープニングパーティーは、誰でも参加できるというそのオープンさが面白いところ。

ギャラリー運営者や作家さんの旧知の友人だけでなく、その個展のお知らせをたまたま見つけて訪ねてきた人、特に用事もないけど街を歩いていたら偶然ギャラリーを見つけて入ってきた人などなど…主催者との距離感や参加動機になだらかなグラデーションを持った人々が、同じ会場で交わりあう時間はなんとも面白い。この日も素敵な出会いがあった。

Instagramの投稿を発見してからの児玉さんのファンだ、という高校2年生の女の子がやってきた。児玉さんの作品への想い、家のこと、学校のこと、お気に入りの紅茶のこと、将来への希望と不安。少しはにかみながらも、飾らず素直に語る彼女の言葉にみんなが思わず耳を傾けた。同じ会場に居合わせた年長の写真家さんは、年若い彼女の面倒を見たくなったのか、その後も二人で色々と話し込んでいた。

精一杯のおめかしをしてやって来た、人生初の個展。憧れの作家さんとの対面、ひと回りもふた回りも年齢が離れている大人たちとの会話。彼女がいったい何を感じて帰っていったかは確かめる術もないけれど。

誰かにとっての「はじまり」に出会う瞬間はとても嬉しい。

鈴木 悠平

鈴木 悠平

閒-あわい-を掬う日々
企てたり書いたり編んだりしています。
アパートメントでは第8期当番ノート担当後、2014年より管理人。

1987年生まれ。
東日本大震災後の宮城県石巻市におけるコミュニティ事業、大学院での地域保健政策及び高齢者ケアの国際比較研究を経験した後、株式会社LITALICO入社。発達障害に関するポータルサイト「LITALICO発達ナビ」(https://h-navi.jp/ )の企画・編集を担当。

ウェブマガジン「soar」(http://soar-world.com/ )の運営、「greenz.jp」(http://greenz.jp/author/SuzukiY

Reviewed by
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日常から抜けだして、一歩踏み入れた初めての個展。

画面越しに作品を追いかけるばかりだった憧れの作家が目の前に。何を話そう、何を伝えよう。お洋服はおかしくないかな。お祝いのお花はこれで良かったかな。

鼓動が高鳴る。「はじまり」が動き出す。

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