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会社と文体

ひとと企業のPlaybook

まずは歌を聴いてほしい。

行こうマチルダ 口ずさみながら
目的地まではほど遠い

踊ろうマチルダ 口ずさみながら
道にはぐれてしまわないように
迷子になってしまわないように

これは踊ろうマチルダによる、「踊ろうマチルダ」という曲。
CDにも配信にもなっていないとのこと。

旅人が「マチルダ」と呼んでいっしょに歌い踊りながら連れて行くのは、後生大事にしている彼の鞄のことらしい。

楽しいメロディながら、少し悲しくなって、でも旅にでたくなるね。

さて、かいじゅうカンパニーは設立にあたってコンセプトなるものをつくってみた。
ミッションやビジョンではない。

それはこんな感じ。

誰もが胸のなかにかいじゅうを飼っている。

事業を作っては冬眠するかいじゅう。

会社員では生きづらいかいじゅう。

もしかしたら、○○というかいじゅう。

どんなかいじゅうかは人それぞれ。

かいじゅう達が集まって、歌い踊りながら仕事ができる、かいじゅう達の会社をつくりたい。

そして、テクノロジーによってかいじゅうたちの明日を少しだけよくする事業を創り続けたい。

そう思ってかいじゅうカンパニーは誕生しました。

少し「踊ろうマチルダ」と似ているかもしれないね。

どうしようもない淋しさを抱えつつ、歌って踊って旅をする/会社をつくること。

目的地があるようで、そんなものは実はない、というところも一緒かな。

さて、会社をつくるときに、ビジョンやミッションはよく聞くけど、コンセプトから定めるのって珍しいような気もするね。

そして、なんというか、このコンセプトは微妙に長いよね。

これをつくった理由は、「かいじゅう仲間をつくっていきたい」からなんだ。

なんというか、会社のいわゆるミッションとかビジョンて、覚えやすくて端的な表現が多くない?みんながブレないように、敢えてそうしているのだと思うけど。

僕は端的な言葉からはこぼれ落ちるものがあるのじゃないかな、という気がしているんだ。

それは、言葉の選び方であり、リズムであり、テンポであり、つまりは文体と言われるものだ。

先日、知人に誘われてYou Tubeにゲスト出演したんだよね。

オーダーは「就活生になんらか参考になることを話してね」というものだった。

でも僕は大学もちゃんとでてないし、就職活動を語る立場にないのだよね。

だから、企業の選び方として、業界や職種やマーケット的なことは何も言わずに、「言葉が合う企業がいいんじゃない?」という話をしてみたんだ。

咄嗟に話したものだから、「言葉の選び方」だけについて伝えたのだけど、その後で考えると、やはり「文体」が大切なのではないのかなという思いが強くなってきた。

短いコピーなら皆なんとなく作れるけど、文体までいったら、自分たちに染み付いた、或いは、意志をもって作り上げたものが滲み出るしかないでしょう。

そしてその読み手(その会社の仲間になろうかなと思っている人)にも、当然のように言葉の選び方やリズムやテンポの好みがある。

であれば、会社として「僕たちはこういう文体を持っているよ」というのを伝えたら、お互いミスマッチが少ないのではと思ったんだ。

といっても、かいじゅうカンパニーのコンセプトも文章としてとても短いね。

ゆくゆくは、会社として公開していくコンセプトやいろんなテキストが、もっと長いもの、たとえば詩になったりするといいのだけれど!

とうどうやすひろ

とうどうやすひろ

1981年生まれ。自身のうつ経験をもとにした会社「U2plus」を創業、その後株式会社LITALICOへ事業譲渡。株式会社CAMPFIREにて「GoodMorning」をつくる。2020年4月に株式会社かいじゅうカンパニーを創業。

仕事は上手ではないが、仕事を考えるのは好き。

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