雨水回顧

第7期(2013年2月-3月)

時折雪が舞う、曇天の空と琵琶湖。
冬の琵琶湖に行きたいとの願いが、空に届いたような1月のある日。

行き当たりばったりで湖岸に着いたら、彼女は鞄をぽいっと置いて
いざ水際へと、ハッセルくんと戯れに行かれました。

湖西は琵琶湖と山が近くて、山おろしの風が吹くところ。
打ち寄せる波よりも風が強くて、ざぁっと湖面が鳴いたりします。

擦りガラスのような、鈍色の蒼い湖。
本当に美しすぎて、ため息しか出なかった。

この日は風が強かったけど
気持ちは冬凪のように穏やかでした。

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先週、アパートメントの記事について
彼女はこう呟いてくれました。

大切と思う時に撮った写真は、ちゃんと「写ってる」

この写真を撮ることになったこの日
大切に思う時間だった、と確信しています

同じ星に生まれて、同じ国に育って
なにか違うところなんて、そんなにたくさんあるんだろうか。

普段は口にしないこと。
彼女だから、言葉にして伝えてみたこと。

見守ることしかできないけれど
正しいことを見極められない自分だから。

話せてよかった。
遠いところを来てくださって、嬉しかった。
額賀さん、ありがとうありがとう。

今日は二十四節気(にじゅうしせっき)でいうと、「雨水(うすい)」の日です。
空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になる、という節目の日。

春の始まりを予感する日に、この冬の出来事を想い返してみました。

ひとしきり撮り終わるまで、雪の上で待っていたこの鞄は
彼女のお気に入りの逸品なのだそう。

自分のカメラを横に並べて、記念撮影しようと思ったのですが
そこでフィルムが終わりました。

それはまた次回の楽しみに。
またいつか、お逢いできますように。