green

第19期(2015年2月-3月)

新緑。
春が近づいて、緑の勢いが増す新緑の季節。

道端にしゃがむと小さな芽が出ていた。芽の側には少し育った葉。
その側にもう少し育ったもの、そして枯れた草。
ぐるりと廻る世界の片隅。
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私の住んでいる山手にはたくさんの階段がある。
年月の経った石段の割れ目からひょこひょこと草が生えているのがとても好きだ。
誰かの家から飛んで来たのか、アジアンタムやハーブの類いも時々見かける。
石壁の隙間はパラダイスになっていて、
小さい小さい名前も知らない苔や草が伸びていて小さな劇場の様。
さわさわとした明るい黄緑の苔の舞台に細い鉛筆の線のような茎の先に、ぽっとついた葉。
近くの小学校の向かいの壁の隙間がお気に入りだ。

むくむくと生える緑は脅威だ。

原型が見えない程、朽ちた家に絡み付く蔦。
春が近づくと忘れられた鉢植えからは、忘れていた新しい芽が顔を出す。
山のお店に行く途中、カーブを曲がると見える緑の壁。
色んな植物の種をあれよあれよと育てて行く緑の手を持つ友人。
旅先で会える電信柱を乗っ取った蔦の巨人。

緑が側にあると新しい。
新しい緑の季節はもうすぐ。

mi

▲一枚目の写真は高知のパラダイス、牧野植物園にて。