ねこっ皮

にゃんともはや!のねこばなし

 

 

さて、舞踏会の日がやってくると、ねこっ皮は、そっと台所をぬけ出して、森にいきました。そして、水晶のような滝の水でからだを洗うと、隠してあった着物のうちから、銀の着物を出して身につけ、舞踏会へと急ぎました。

――イギリスの昔話『ねこっ皮』より

ねこっ皮

ある身分のよい家に女の子が生まれました。しかし、跡継ぎに息子が欲しかった男は赤ん坊の顔をいっさいみようとしませんでした。

それから時がたち、娘は15になった頃にはたいへん美しくなっていました。ところが父親はいいました。「誰でもかまわん。最初に申し込んだ男と結婚させてしまえ!」やってきた男と結婚したくなかった娘は鳥飼のおかみさんに相談しました。おかみさんは、「銀の着物をもらうまではいやだ」とい言うように話しました。男が銀の着物をもってくると、次は「金の着物」、さらには「空を飛ぶ鳥という鳥の羽根で作った着物」、最後には「ねこの皮の着物」が作られました。そして娘はねこの皮でできた着物を着てほかの着物を持ち、森へと逃げていったのです。

それでは、この絵の場面に移りましょう。
森へ逃げた娘は、美しい着物を森の中へ隠してからお城へ行き、台所の皿洗いとして働くことになります。ねこの皮を来ているので「ねこっ皮」と呼ばれた娘ですが、料理番からつらく当たられ暮らしはみじめなものでした。それからまもなく、城で舞踏会が開かれることになりました。ねこっ皮はこっそり森へ行き、水晶のような滝の水で体を洗い、隠してあった中から銀の着物を身に着け、舞踏会に行きました。たちまち娘に心を奪われた若い主でしたが、ねこっ皮は帰ってしまいます。この後は、3度の繰り返しののちのハッピーエンドとなる王道のシンデレラストーリです。ぜひ通して読んでみてください。

さて、私は猫をたいへん愛らしい生き物だと思っているのですが、この物語の中では、猫は乞食の象徴です。ねこの皮を着た娘は、薄汚いとののしられています。僕たちは毎日、毛のお手入れをしているし、そんなことないのににゃ、と我が家の煙猫は首をかしげておりましたよ。

=^..^=出典:『子どもに語るイギリスの昔話』(松岡享子 編・訳/こぐま社)より「ねこっ皮」


 

☆11月21日(土)から1月11日(月)まで、新宿は荒木町の喫茶店、珈琲専門猫廼舎で「にゃんともはや!のねこばなし展」を開催しています。
猫を愛してやまない私が、イラストレーターのかなもけんと意気投合、各国の昔話で活躍する猫の昔話から10点ほど絵を描いてもらいました。会場も、店名に「猫」の文字を入れてしまうほど猫好きを自認する店主の珈琲屋をお借りしました。皆さまのご来店、お待ちしております。

ここ、ねこばなし展のアトリエ「にゃんともはや!のねこばなし」では、ねこばなし展の絵の中から昔話のあらすじとともに紹介していきます。

ねこばなし展ホームページ https://sites.google.com/site/nekobanasi/
ねこばなし展twitter @necobanasi  https://twitter.com/necobanasi