「 エアロゾル : aerosol 」
私たちの周りにある空気は、エアロゾルという状態にあります。エアロゾルとは、気体中に固体または液体の微粒子がコロイド状(粒子が細かく散らばって溶けたように見える状態)に浮遊している状態の事です。
地球の大気には、雲、霧、花粉、宇宙から降ってくる宇宙塵、これらが空中に多数浮かんだ、エアロゾルです。
空が青く見えるのも、夕焼けが赤く見えるのも、エアロゾルのせいです。
大気中にある直径がナノメートルという小さな粒子が、赤色よりも青色を反射させるため、私たちが大気を見上げると青く見えるのです。(このような光の波長より小さな粒による光の散乱を、レイリー散乱といいます)
夕焼けは、日中よりも厚い大気を通して太陽を見ることになります。そうすると、粒子が青い光をを反射させすぎて目に届かないため、赤く見えるのです。
では、地球以外の星の夕焼けは、何色なのでしょうか?
大気が薄すぎる火星では、光がレイリー錯乱する割合が低くなるため、夕焼けが青く見えます。
空の色を決める微粒子は、水蒸気を集めて雲や雨のもととなったり、
「 電離層 : Ionosphere 」
電離層は、地上100キロ上空に存在する電気を帯びた空気帯のことです。
太陽からの紫外線やX線を吸収して熱を帯びているので、熱圏とも言われています。
電離層にある窒素や酸素などの原子は、太陽光線を受けるとそのエネルギーで電子を放出します。
電子はマイナス、電子殻はプラスの電気を帯びているので、電子を放出した原子はプラスの電気を帯びたイオンとなります。
オーロラが現れるのも、この電離層です。
オーロラは、太陽からのプラズマが電離層の原子にぶつかり、励起状態となって光のカーテンが現れたものです。
私たちがタジオの電波を受信できるのも、電離層があるからです。
電離層は太陽光線を受けるため、電子の密度が高いのです。電子の密度が高い電離層に電波が入射すると、電離層により吸収、屈折、反射します。
だからこそ、遠くから発射された電波を受け取ることができるのです。
夜の方がラジオがよく聞こえるのも、これが関係しています。
夜になると、電離層に太陽光線が届きません。太陽光線がよく当たる電離層の上部はまだ電子の密度が高いままですが、太陽光が当たりづらい電離層の下の方にある電子は減ってしまいます、そのため電離層で反射する電波の波が大きくなり、より遠くの、時には外国からの電波まで受け取ることができるのです。