当番ノート 第3期
ほぼ体温と同じ気温が肌にまとわりつくようになってきました。 要は暑いですね。 っていいたいんです。 夏なので暑苦しく言ってみました。 暑い時に「暑い」と言うのは禁物。 ということで、 みんなで涼しいものをたくさんイメージしてみる。 かき氷、風鈴、うちわ、滝、すだれ プール、木陰、アイスクリーム、プール… それぞれで涼しいものを想像して 涼しくなろう作戦もむなしく、 3分後くらいにはもう 「暑い」っ…
当番ノート 第3期
♪(ニュース速報の音)============================================ ※ニュース速報を伝えるアナウンサー口調で読んでください。 ニュース速報をお伝えします。 長能家のカンナちゃんが再来年の春、 生まれてはじめて「人生の選択」に直面することになった模様です。 それは、ランドセルの色。 ランドセルの色と言えばかつては「男の子は黒、女の子は赤」と 色を選ぶ余地も…
長期滞在者
いまのわたしには、足りないものがある。ことばも、気遣いも、なにも必要のない、まっしろになれる時間を、いつのまにかどこかに置き忘れてきたらしい。Guarulhosを離陸した瞬間、空からどこかの海に落っことしてしまったのかもしれない。いまは、その術さえおぼろげで、どうやってまっしろになっていたろう、って、そんなことしか考えられない。絡まり合った、真っ黒い糸の塊、ぐちゃぐちゃで、糸端がどこにあるのかわ…
当番ノート 第3期
石油王は、23歳のときに石油を掘ることをやめてしまいました。 鳥が好きだったからです。石油を掘っているときには感じられない心からの喜びを、鳥を観察しているときには感じられました。 だからこれからは、お金を儲けなくてもいいから、鳥を集めて暮らそうとおもって、「おいしい島」にやってきたのです。 石油王のおかあさんは、3代続く隣町の石油王の家から嫁いできた箱入り娘で、親戚縁者はすべて石油を掘っているので…
当番ノート 第3期
最後の記事はなるべく、即興演奏のような ふと思い浮かんだことをそのまま並べていきながら、 それに合うような挿写?を入れていきたいと思う。 これはたとえば自分にまつわる大事なスピーチなんかの時はよくとる方法で、 前の日から練った文章も良いのかもしれないけど、それよりももっと今形成されているその時の細胞が 発するもの、声、息遣い、間のリズムが作る真っ白な言葉の方が人間味があって意味がある気がするからだ…
当番ノート 第3期
サバはいろんな魅力の詰まった、楽しい魚。 水族館の大きな水槽で眺めて楽しいのは何と言ってもサバ科の魚。サバ、マグロ、カツオ。(あとはサワラも同じ仲間だけれど、飼育が難しいのか記憶にないだけなのか、水族館で見たことがないような気がする。) 彼らの何がいいかというと、いかにも外洋の真っ青な荒波の下をずんずん泳いでゆけそうな、筋肉でまるまると張りつめた紡錘形の体とその動き。尾部をぶりぶりと力強く左右に振…
当番ノート 第3期
いまも警戒区域に設定されている福島県双葉郡浪江町請戸地区。ここは東日本大震災の津波による死者・行方不明者が約120名と、双葉郡で最も多かった地区だ。 人間が誰も住まなくなった場所で見つけた牛の群れには、震災後に生まれたと思われる子牛たちの姿もあった。 多くの命が失われた場所で、生き続けている命もある。
当番ノート 第3期
こんばんは。 今日もみなさんの ちょっとしたお時間のお供になれば 嬉しいです。 前回、天狗の話を書きましたが、 その後、天狗に呼ばれました。 かなり語弊があるかもしれないけれど。 天狗に呼ばれたかも!レポートです。 というのも、先日、 友人の誕生日会に 富士山近くにある遊園地に行って 楽しもうの会を企画していたのです。 絶叫系のアトラクションの数日本一の あの有名ハイランド。 絶叫系のアトラクショ…
当番ノート 第3期
例えば定番のファッションでも 大きめのアクセサリーやストールなど ちょっとしたアクセントを加えることで 着こなしがワンランクアップするとともに、 自分自身の個性を出すことができます。 例えば定番の料理でも 柚子胡椒やバジル、カラスミなど ちょっとしたアクセントを加えることで 後をひく美味しさ、 ちょっとしたホームパーティのおもてなし料理に大変身します。 「ちょっとしたアクセント」 そう、僕はミウと…
当番ノート 第3期
重力や速度に負けずに舵を取れるしっぽなら欲しい ぶれたり、倒れたりしない三脚みたいなしっぽなら欲しい ふわふわのマフラーのようにあたためてくれるしっぽなら欲しい コトバを吐き出さなくてもうまく脳内表示できるしっぽなら欲しい イカリがつながったままで停泊中の前頭葉ならいらない 長くてヒールで踏まれてしまうような前頭葉ならいらない 巻きついて自分の首を絞めてしまうような前頭葉ならいらない 排出した汚物…
長期滞在者
たくさんの人がここに話に来ていた。 旧盆の頃に誰と何を、と考える。 当たり前なんだけど、この海はここに住む人たちの海なんだという事。 魂とか心が由来する場所なんだと思う。 流されてしまった家の横に、新しい営みが繰り返されている。 はるえさんが折っていた折り紙の鶴を僕は胸ポケットに忍ばせて 帰り際に、この海に流してきた。
当番ノート 第3期
海の魚と、川や池の魚は、とても大雑把に言うと持っている雰囲気が違う。海の魚は動的で、明るくて、鋭い。対して、川や池の魚は静的で、薄暗くて、鈍い。タイやアジやサバはいかにも鱗をきらめかせて荒波をくぐり抜けていそうだけれど、コイやフナやナマズは淀んだ水の中で頭を振って澱を巻き上げていそうな気がする。 淡水の魚、中でも特に大きくなるコイやナマズには、海の魚にはない独特の迫力がある。 墨色の分厚いひれや大…