長期滞在者
個人的には、今年は何事に対してもmais ou menosな年だった。転職やら引越しやらでバタバタしたけれど、荷物も少なかったし、なんやかんや平和に過ぎて、振り返ってみたら大したことではなかったような気がする。大きなピークもなければ、谷もないような。 でも、社会の動きはそうでもない。大波小波の差はあれど、社会は大きく乱れた。それに、たくさんの偉人たちが亡くなった。一年の終わり、反省モードになる中で…
当番ノート 第30期
偶然をきっかけに、ぐんぐん進む人生が好きだと思う。 進む、といってもそれは前じゃないかもしれない。 私はあまりそれ自体を気にしていない。 「偶然」と出くわすことで勢いを得て今いる場所から踏み出せる、その瞬間がとても好きで 自分の人生を生かされている実感がふつふつと湧く、その体感の虜なのだ。 周りの人たちは 踏み出した結果として目も当てられない状態になる私を心配し、 いずれ復活する私を知ったのち、た…
当番ノート 第30期
こんにちは。 今日は12月30日。学生さんは冬休み、お勤めの方は年内のお仕事も終わりのんびりとお過ごしかと思いますが、都内の片隅で細々と塾講師をしている僕は今日まで仕事。年明けは3日より再開です。受験生は最後の追い込みに入り、いよいよ試験本番を迎えます。 私事。塾での僕の担当科目は英語と古典なのですが、どういうわけか今年度は日本史まで教えることになり、今週は文化史の復習で「鎌倉時代」を教えてきまし…
当番ノート 第30期
「あー、もうダメだぁしんどい」 「東藤さん、ほんとにうつ治ったんすかそれ笑」 そんな毎度のやり取りを交わしながら、友人宅でビール片手にグダグダとローテンションで語らう時間が僕は好きだ。 「ローテンション飲み会」のお相手は、東藤泰宏さん。 IT系企業でディレクターとして働いていたのだが、うつ病を発症。「あ、これ俺うつ病だわ」と自覚し上司に伝えてからも、「そうか。いいから企画書仕上げてね」と引き続き働…
長期滞在者
親しい人にかける言葉が見つからなかったり、信じていたことがぽっきりと折れたり、違和感を感じながら留まり続けたり、2016年は今まででいちばんつらいことが多い1年だった。楽しいことも数え切れないほどあって、それらがなかったらここまで来れなかったかもしれないと考えるけれど、反射的に思い浮かぶのは息苦しい朝だ。 正直、まさか24歳でこんな日々がやってくるとは思っていなかった。高いところで足がすくむ感覚に…
当番ノート 第30期
こんにちは、珈琲子です。名前にしてしまうくらいなのですが、珈琲が大好きです。一日一杯か二杯、ブラックコーヒーを飲んでいます。好きなのはもちろんですが、気付いたら毎日飲むのが習慣になっていました。それでは紹介です。 「下り坂をそろそろと下る」 平田オリザ だが、本当に、本当に、大事なことは、たとえば平日の昼間に、どうしても観たい芝居やライブがあれば、職場に申し出て、いつでも気軽に休みが取れ…
当番ノート 第30期
年内最後のコラムだ、なんてことだ。 2016年に私に起きた最も大切なことのひとつが、朝弘佳央理さんにこの夏、ダンスの衣装を作れたことだった。 6月頃から佳央理さんとメールのやりとりをして、踊りのこと、踊るときに大事にしていること、服を作るときに考えていることなどを、文通のようにゆっくりと交換した。 何公演かあるという即興の踊りの衣装は、トルソーに布を当てて立体で形をいじりながら決め、そのあとに生地…
当番ノート 第30期
皆様こんにちは。HALです。いかがお過ごしでしょうか。クリスマスも無事終了し、お正月がもういくつか寝るとやってきますね。皆さんにとって2016年はどのような年だったでしょうか。 話は変わって初夢について。一富士二鷹三茄子と言いますが、いくら初物の茄子は縁起がいいとは言っても、一体どんな夢の中で茄子は登場するのでしょうか?富士山や鷹はなんとなくわかりますが。初夢に茄子が来たら、実は一番レアで縁起がい…
当番ノート 第30期
メリークリスマス! みなさん、まさか恋人同士でクリスマスとか、そんな浮かれてないですよね?w いつの間に日本はクリスマスだけパーティピーポーになったんだろうと思いますが、いかがお過ごしでしょうか? さてさて気づけば4回目。 こんにちわ。 Tomomiです。 先日、12/15-21にかけて、長崎県は五島列島。 上五島と福江に行ってきました。 今日はその話を少し書こうと思います。 きっかけは、イトーキ…
当番ノート 第30期
雪が降っている日の空が、薄ら明るく、雪が降り積もる「音」のすることを 雪国以外で育った人に話すと、けっこう驚かれる。 雪が降る様子を最初にしんしん、と表現したひとは素敵。 本当にそうとしか言いようのない音なのだ。 それは、心が休まるような音つきの静けさ。 雪の降る朝、カーテンが閉まっていても雪の気配が窓際に漂っていて 私はやっぱり嬉しくて、カーテンを開ける瞬間をもったいなく感じるほど。 そうしてま…
当番ノート 第30期
今日も鎌倉の話です。 鎌倉駅より徒歩10分、扇ガ谷にある寿福寺は1200年の創建。 北条政子の招きにより栄西(ようさい)というお坊さんが建てたお寺です。 この栄西、学校の日本史の授業では、「臨済宗の開祖」とか「『喫茶養生記』を書いた人」というふうに習った方も多いと思います。実際に栄西の功績というのは長い日本の歴史の中でも注目すべき点がたくさんあるのですが、学校の授業というのは味気ないもので、人物名…
当番ノート 第30期
「じゃあ19時にこのお店で。会費は5000円ね」 「おー、了解。あーでも、ちょっと仕事長引いて遅れそう。コース人数カウントせずに最後ちょっと顔出させて」 海外だの地方だので活躍している友人がたまたま東京に来るもんだから、大学当時のゼミだのサークルだののメンバーで集まろうじゃないかという類の会は、大学を出てしばらく経つと、やはりちょくちょく催されるようになる。 友遠方より来るあり。久しぶりの再会とあ…