当番ノート 第46期
こういったエッセイを書くならば、定番のトピックのひとつが異国での経験について書き記すことだろう。今日、海外旅行など何も特別なものではないかもしれないが、おそらく人並み程度には渡航経験はあると思う。 初めての海外旅行は小学校1年生のとき、父の単身赴任先のドイツからスイス、オーストリアへ。6年生のときには、両親がおそらく一生に一度と決めてハネムーンで訪れたはずのフランスへ家族で再訪した。中学校、高校で…
当番ノート 第46期
5回目の投稿です。「トルコで出会った女性たち」シリーズ第5弾です。トルコで出会った印象的な女性たちとそれにまつわる私の記憶を書いています。1回目の投稿「ハティジェ」の冒頭にてこのシリーズの説明を詳しく書いておりますので、一体何について書かれているのか混乱された方はどうぞそちらをご確認ください。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
当番ノート 第46期
2011年の東日本大震災で母方の祖父母が眠るお墓は津波で流されてしまった。たしか3・4年くらい前に手を入れてもらえたけれど、周囲には未だに瓦礫となった墓石があちこちに積み上がっている。 まぁ、正直なところその間、“お墓が流されてしまったこと”に関していえば、なんとも思わなかったのだけど。 そもそも祖父母とは、数えられるくらいしか会ったことがない。ふたりと過ごした時間の記憶はほんの少しで、どれもやさ…
当番ノート 第46期
2週間ほど前から、映画館に行きたくて仕方がない。 真っ暗な空間で、目の前の画面に思い切り集中したい。 誰かのストーリーに感動したい。心動かされたい。 もしくは不安にさせられたい、宙ぶらりんな気持ちにしてほしい。 そう思って今日、友人と映画館に行った。 偶然、私が観たかった映画を観ようと誘ってくれたのだった。ラッキー。 行ったのは近くの映画館。私がブラジル留学中にできた。 家から自転車で10分くらい…