ロボットになった夢をみた。
私は私型のロボットになって、あの人の家の家事をしていた。
ロボットの私はとても賢くて、
あの人をいとも簡単に喜ばせる。
あの人はロボットの私に、
いちいち ありがとうと言ってくれるわけじゃないけれど
ロボットの私に向ける視線には信頼感があって、
ロボットの私に向ける視線には安心感があって、
ロボットの私はとても満足していた。
私は有頂天になって、
とにかくひたすらに働いていた。
夏の暑さになんて全然負けなかった。(ロボット汗かかないし)
だけど昼過ぎまで存分に寝ていた現実の私は、
夏のベッドの上でダラダラと汗をかいている。
ああ体が錆びるー。
クーラーをつけようと思って、
でもリモコンがなくて どうしたもんかと立ち上がると
窓の外の、
麦わら帽子のおばさんと目が合った。
自分のマイホームの庭の草むしりをしているんだろう。
こんなに暑いのに大変だなあ。
と思ったらリモコンが見付かった。
ベッドの上で、部屋が涼しくなるのを待つことにした。
このまま部屋のベッドの上で過ごして、
夕方になって夜が来たら、
私は本当に錆だらけになってしまう気がする。
汗で蒸れている頭を掻いたら、自分の腕が視界に入って
うわ!腕が錆てる!?
と思ったけど、ただのかさぶただった。
もし腕が錆びていたら、
あの人の家まで行って家事の続きをしてもいい気がした。
もし腕が本当に錆びていたら、