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2F/当番ノート

音が伝わる温度 [for apartment]

当番ノート 第6期

2012年4月2日から4月8日の1週間、Acruさんで個展をさせて頂いた。
色んなものが始まって色んなものが終わった1週間だった。
壊れた傘のようにチャンネルが開きっぱなしの一週間。

個展の後、シャッターは切っていても撮っていない。
カメラを抱えて泣いてばかり、の日が少しあった。

逃げずに向き合わなければ2012年は終わらないような気がして。
あれはあの場所にあの時間に、したかった事だったのでどこにもまとめていなかったのだけれど。
3分の1ほど写真の量を減らして、写真を入れ替えてここに残します。
クリスマスの贈り物には足りないけれど、この場所に少しはそぐうといいな。

昨晩、祖母が永眠した。
クリスマス・イヴの夜。
99歳の大往生だった。
「悲しい」がうまくつかめないでいる。
終わりと始まり。始まりと終わり。
おやすみなさい、おばあちゃん。

おばあちゃんの血は私の中で生きている。
血じゃなくても。残すこと繋げること、を考える。

生きることも、写真も、言葉も、孤独な作業なのに一人じゃできない。
関わっている。
支えられて生きていると想う。

「寄り添う」は「寄りかかる」じゃない。
誰かに寄り添いたかったら、まずは自分が地に足つけてしっかりと立たなきゃいけない。

ありがとうをたくさん伝えたい。
寄り添ってくれてありがとう。
支えてくれてありがとう。傍に居てくれてありがとう。見守ってくれていてありがとう。関わってくれてありがとう。

この時期「よいお年を」とみんなが声かけあうのがとても好きだなと想う。
出逢った人たちを想いやる言葉を息するように自然にかけあう。
日本人の美しい慣わし。
繋がって残っているもの。残っていくもの。

よいお年を。

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