美しいものをみた
空気がすうっとしている
洗われたような空を見上げて星の瞬きを見る
風が吹き抜けて木が音をたてた
目を閉じると怖いけれど何かに守られているように感じる
人気がなく神々しい そこから何かが種々産まれる根源がある
いつも何かに揺れ動いている自分
思いやりにあふれていたり、壊してしまいたくなったり、
いろんな思いをいったりきたりしている
でもそこに行けば分かる
聖堂のような場所
星が瞬いているのを久しぶりに見た
一日の終わりに、友達とふたりで、空を見上げながらぽろぽろ泣いた
それから「なんか涙がでるね」といって笑った
わたしたちがふたりで共有している、悲しいいとおしい記憶
優しくできなかったこと、なにもできずにいたこと、受け止められないこと、
父と母のこと、愛していたのにもういまは一緒にはいられなくなってしまった人のこと、
いろんなことが身体を駆け巡る
人の心は、やわらかくて脆いものだ
ゆるしてね、とそうっと思う
友達の顔を見ると、目がきらきらとしていた
悲しみを超えた人の、静かな微笑みが好きだ
一人じゃない
それだけで生き続けられる
しあわせだなって思う
やさしくありたいなと思う
わたしはいまも、げんきにやっています
だからあなたも、げんきでいてね
今夜は月がきれいだよ