子供の頃は、黄色が好きだった。
レモンイエローではなくて少しくすんだ黄色。
高校生の頃は、部屋中が黄色だった。
キリン、オムライス、ミモザ、砂漠、月、
黄色いものは全部好きだった。
日本では、太陽といえば子供の頃から赤色で描かれるけれど外国では黄色で描かれる。
先日、サハラ砂漠に行って来た。
辺り一面、砂の世界。
光と影で、世界が出来ている。
風が吹くと形が変わる。
太陽の色で辺りの世界の色が変わってゆく。
砂漠の近くにいる間、夢をたくさん見た。
赤い夢か、黄色い砂の夢。言語は分からない。
砂丘から恐竜が生えてきた。サラサラと落ちる砂と巻き上がる砂煙。
次の街に移動する時、バスの窓から大きな恐竜の骨が見えた。(絶対作り物だけど)
やっぱりいたのかな、いやいるだろうなと大きく腑に落ちた。
夢と言えば、バスの窓から見る景色は夢の様だなと思う。
揺られながら目で追う景色は一瞬で、反芻しないと忘却の彼方。
目を閉じて思い返して吸い込まないと忘れてしまう。
その色合いの中に浸りながらまた眠る静かな時間も旅のひとつの楽しみだったりする。
木の側に佇む老婆。
振り向くロバと鮮やかすぎる草。
石の上に干された色とりどりの洗濯物。
地層の色。
昨日は 、猫の夢を見て
今はかもめがたくさん飛んでいる町に
います。
▲一枚目は、満月の夜道帰る人たち