当番ノート 第20期
* ぼくはよく筆とペンを使って絵を描きます。 人によっていろんな画材を使っているでしょうが、 マチエールだとかビジュアル的な違い以外にも、その画材の持っている物語があって 絵を見るときは無意識にその物語を読み取っているような気がします。 油絵の具だったら、西洋画が辿って来た格式高い歴史や人々を。 鉛筆だったら、スケッチや日常の中で捉える瞬間とかきづきを。 ペンだったら、仕事の中での書類やサイン、誰…
当番ノート 第20期
じつは夫のためだけに絵日記を描いている。最初は旅先でナプキンに似顔絵を描く程度だったものを、旅の終わりに日記帳を購入し、帰宅後も日課として描くようになった。この春で結婚3年目、日記はすでに2冊目の半ば。 夫は非常にマメな性格で、毎日毎日、同じ時刻に起床して同じメニューの朝食を摂り、同じリズムで同じ生活を繰り返すことを厭わない。一方の私は何をしても三日坊主で、気の向くままにその日暮らし、何かに没…
当番ノート 第20期
5月末に大学の授業が終わり、帰国までの2ヶ月はヨーロッパを旅してまわる事に決めてバルセロナ行きの航空券を予約。 ロンドンで個展中だった先輩のTORU ISHIIとDalston Junctionで待ち合わせ、シンガポール料理屋へ。 夜は先輩の紹介で知り合った女の子の家に泊めてもらい、翌早朝、物音を立てない様にひっそりと出発。 バス停のあたりはまだ薄暗くてクラブ帰りの人々で大麻臭い…ファ…
はてなを浮かべる
はてな、 はてなは今までどこにいたの? はてなは昔、なんだったの? ぼくは、 はてな、 口を離したマグカップの痕だったよ あまり気付く人はいないけど 口が触れて離れたから そこにできたものだよ はてな、 飲み込まれた言葉だったよ 外に出て行くことはできなかったよ でもずっ…
当番ノート 第20期
4-1 「でもなんか、ありますよねそういう」「え?」「緑子、サン? って知らないけど、そういう女の人って、何も言わないでただジッと見てる、みたいなの、やりそう」「あ、そう?」「うん、想像つくナー」「へーそうなんだ」 と言ってクソ男が、新しいタネの入ったボウルを冷蔵庫から出すのにかこつけて、立ち位置を一歩左に寄せた。肘が、女の二の腕に触れている。女はそのままにしているが、おれには分かる。あ…
当番ノート 第20期
皆様、こんばんは。今回も魚々座のお話です。 「漁業交流館」って、なに?? ごもっともな質問です。私達にも定義らしきものは、あるようで無い。。。。 漁業にまつわること、つまり、海とか船とか魚とか環境とか道具とか漁村の暮らしとか、そんなあれこれを通して、人と人が文化交流するってことじゃね?くらいに考えています。 でもって、じゃぁ、文化って何?的な話になるんですが、魚々座には…
当番ノート 第20期
フランスのニースでライブがありました。 フランスでの公演は3回目、ニースは初めてです。 現地の新聞でも紹介して頂きました~ 今回は、ライブの前にワークショップとプレゼンテーションもあって、まる1日 usaginingen day でした。 来てくれたみなさんとオーガナイズしてくれたみなさんに感謝です。 コターコ(映像機TA-COのミニバージョン)を使ってのワークショップ みんな楽しくおしゃべりした…
当番ノート 第20期
出版業界では口約束で仕事が決まり、書き上げるまで原稿料がわからず、終わってみるまでそれが支払われるかどうかもわからない、という愚痴をよく耳にする。そんないいかげんな依頼人とは働きたくない、と思う人が大半だろう。まったく同感である。 何か物事を動かす際には必ず、どうにも動かせない「予算」がつきもので、その金額はいくら言葉を濁して隠しても、簡単には変わりようがない。どうせ変わらないものなら、先に開…
当番ノート 第20期
* 絵を描いている時見ている時に、途中の状態、描きかけの絵がすごくいいなって思うことがあります。 逆に完成すると、途中の方が良かったなということも多いです。 なんで描きかけの絵って、あんなにいいんだろう。 ぼくは何となくだけど、それは「ひとけ」なのではと感じています。 技術的な方法論はもちろん至らないことの方が多いですが、 自分が絵というものを選択するにあたって、よく考えることのひとつが 絵とはな…
当番ノート 第20期
京橋のb.TOKYOでの溝尻奏子展”Beginning of my journey”は昨日4/25を持ちまして無事に終了いたしました。 中にはこのアパートメントの記事を読んで見に来てくださった方もあり、嬉しかったです。 どうもありがとうございました。 さて、今日はイギリスから近く思い立ってすぐにいける芸術の都 パリのはなしを。 ロンドンからパリへは新幹線で約3時間半で移動。…
当番ノート 第20期
3-1 2003年6月8日 虫のことを周りの人が、ファーマーと呼んでいる。面と向かっては呼ばないで、それでいてそれと知れるようにやる遊びだ。 今日、一人の教師が虫に「あなたは大丈夫か?」と訊いたので、「大丈夫とはどういうことか?」と訊くと、答えなかった。あの教師と話すといつも、一体何を言いたくて話しているのか分からなくて、非常に混乱してしまう。相槌と笑顔に、自分の言葉と存在が塗り込め…
当番ノート 第20期
4月21日。無事に魚々座がオープンしました。ふぅ〜。 前夜は(いや、正確にはオープン前の夜)午前1時まで設営。 いやはや、ヒミングのバタバタは、何年やっても変わらない。 で、こちらが受付。おねーさんが番台に座っております。 ちっちゃいけど、この木札が目印。 で、これが入場券。大人一般300円なり。 お近くの市外のかた、なんどでも…