当番ノート 第15期
手のひらの上に火のついたマッチが乗せられる。靴べらが折れるまで打たれた体は痛みなど感じなくなる。そんな風にしてわたしは育ちました。そして10代の終わりから10年ほど、現実を現実として認識することがひどく困難な病にさいなまれることになりました。 この連載のお話を伺ったときに真っ先に思い出したのは大学の、とあるゼミの選抜試験課題のことでした。「取るに足らない自分について語る」そんなようなものだったかと…
当番ノート 第15期
お米農家のやまざきです。 今、この文字を打っているのは、農家に嫁いで10年のヨメです。 旦那といっしょに、農薬に頼らず、お米を育てています。 こどもも、ふたり、育てています。 茨城県の南西部、常総市というところで、無農薬・減農薬の米づくりをしてきました。 今まで、胸を張って、無農薬です。と言えていたものが、原発の事故によって、変わってしまいました。 収穫のたびに、念入りな検査を受けて「定量下限値1…
当番ノート 第15期
ヨチヨチ歩きの子供の頃から植物や昆虫、動物と触れ合う事が大好きだった。人といるよりも自然の中で一人、命ある全てのものが見せる穏やかさ、静けさや時折垣間見せる生死をかけた荒々しさを、静寂な森の中で肌から、目から、呼吸から、そして流れ出る汗から感じ取るのが今でも好きである。今、私は40代半ば、そんなに長い人生を生きてきた訳ではないから、これから先の道はまだまだ長く、人生の道半ばなのかもしれないし、今、…
当番ノート 第15期
「『いついかなるときも希望と喜びが傍らにありますように』という言葉が今も胸に残って生きているからです。」 2年前の春にわたしが放った言葉が思わぬ角度から返ってきた。そしてわたしはこのアパートメントに入居することを決めた。 みなさんこんにちは。フープダンサーのAYUMIといいます。 フープダンサーってなに。ただの踊るひとじゃないの。 はい、フラフープと一緒に踊るひとのことです。あまり、どころかまった…
当番ノート 第14期
二ヶ月間ってあっという間。 最後の投稿なので、モノプリントを始めた最初に描いていたラインドローイングを描いた。 モノプリントの、薄くて繊細な線とアクシデントで出来てしまう点々が、私が描く線に感情を足してくれているような気がして、地味だけどこの手法が好きです。 これからもブログは毎日アップしていく予定なので、ぜひみてください。 二ヶ月間ありがとうございました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
当番ノート 第14期
出かけ先で猫たちに出会うとついシャッターを押してしまう。 その場に住みつく猫と、風景とがマッチしていて、どこか物語を感じる。 この猫はいったいどこで生まれて、どこからきたんだろうとか、 猫の世界では人間関係のごとく猫関係などあるのだろうか、とか。 猫って一匹狼のイメージはあるけれど、よく何匹かでたむろっているところを見かける。 昔から、猫会議だ、とか聞くけれど、見た感じわりと、京都の賀茂川のカップ…
当番ノート 第14期
何日か振りの休日。しばらく仕事が立て込んでいて、のんびりとした時間を過ごせていなかった。近所で遊んでいる子供達の声が、この薄暗い寝室まで届いているけれど、僕はときおりまどろみながら、ここ1年くらいに起こったことを反芻する。 夢とも覚醒とも言えない半透明な時間が、ゆっくりと意識を浮き沈みさせる。 恋人の実家を訪ねてから数ヶ月後。首都圏から少し離れた山間の街に仕事が決まり、生活の拠点をそちらに移すこと…
当番ノート 第14期
またはじまる 平吹 正名 あてどなく自転車を走らせていた 知らない道 何もはじまってない一日のはじまり 雑木林とも名づけられない恐怖 瞬間的に淫靡な空間も乾いた笑い声 戸惑う間もなく 歩くことに真剣な老人 雪の日に出会った 頼りないきみの姿を重ねる 予感の背中 透明な会話 笑っちゃう雪道 差し出し忘れた手 二つに分かれる道 振り返りそうな足音 シンクロする わたしたちの音の…
当番ノート 第14期
早いもので最終回となってしまいました、このケーキシリーズ。 これまでお付き合いいただき、本当に有難うございました。 少しでも束の間の息抜きになったならば嬉しいです。 今回は最後、ということで奮発して フルーツ盛りだくさんのタルト・オ・フリュイ。 しかも最後だからね、とちゃっかりホールを購。 小さい頃からフルーツが沢山乗ったケーキには憧れがありました。 カットのケーキを数種類頂いたときは 私はどれで…
当番ノート 第14期
このアパートメントの連載を開始してもうすぐ2ヶ月になる。 お話を頂いた時はとても長い期間に感じたが、振り返ってみるととても短く感じる。 一瞬という表現をしてもいいくらいだ。 飛躍した話をしてみよう。 私は33年生きているが、振り返ってみるとやはりこれまでの生も一瞬だったように思う。 いや、いろいろ思い出すと一瞬ではないことは理解できる。 小学校の時の放課後の時間は永遠にあるかのように長かったし、 …
当番ノート 第14期
1989年7月31日 最高気温29℃ 最低気温23℃ 快晴 その日はとても気温が高く、蒸し暑い日であった。空調の効いた部屋で、レモンの輪切りを入れた薄荷水を飲みながら考えることは南極での極寒の日々のことばかりだった。年間を通して気温がプラスになることはおろか、零下30度を上回ることのない天然の冷凍室。無菌室。フランスでの生活にも慣れて来たところだったが、毎日夜眠りにつく頃には頭上に南極への憧れが…
当番ノート 第14期
最近断捨離する人が多いけど、私はコレクタータイプなのでそんな事絶対できない。 物が捨てられないというわけではなくて、すごく好きなものしか持たないようにしているので物を整理するときは捨てられないものばかりという感じ。 でも小さい頃から引っ越しの際は物を最小限に減らさなければならなかったし、やっぱりボロボロになってしまった物とか全く着ない服を持ち続けても仕方ないから結局捨てなきゃいけない時はある。 最…