当番ノート 第42期
「日本人とはなしてるはずなのに、外国人の観光客とはなしてるみたいだよ~~!」 …また言われてしまった。今朝、家の近くにある鮮魚市場で食べた海鮮丼のぷりっぷりのいくら(噛みごたえと甘み!)について力説していたら、コーヒー屋のオーナーに笑われてしまった。まだまだこの町の住民感が足りないらしい。。 ここ一か月くらい、ずっとこの町にいる。ずっとといっても仕事がある日は片道1時間くらいかけて都心へ通う日々…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第三回:未知なるアヒージョ 第一回で書いたアヒージョのこと、私もそうだと言われることが多くてす…
当番ノート 第42期
私の家族はフィンランドの北部に住んでいるが、大工である父はクリスマスまで首都圏で働くことになった。初めて遊びに来た時、私の部屋に灯りが殆どないのを見て、今週はシーリングライトを二つ持って来た。 父がライトを天井に取り付けた後は、オーブンで焼いた冷凍ピザを食べながら私の新しい仕事について話す。オートキャドのライセンスが高いと思う父は、最早プログラマーとして働き出した私がCADソフトウェアを作ってくれ…
当番ノート 第42期
二か月ぶりに日本に帰国すると、あたりは秋になっていた。 パリコレで踊って世界のスーパーモデル達のスーパースタイルに唖然としたり、オランジュリー美術館のモネの絵の前で踊るという長年の夢が叶ったり、スイスのアルプスの山で霧の世界をみたり、イタリアでハチャメチャにおいしいローストビーフを食べたり、とにかくド派手なツアーライフからの帰国。ツアーから帰国して自分の部屋に帰るのはこれが初めてだ。わちゃわちゃと…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくてすこしくだることを、我が家と我が家の外を行き交いながら、ゆるっと書いていきます。 ・・・ 第二回:ソウルフル冷凍ごはん 「ねぇ、ヨシモトさ〜ん」 「なんでしょう!」 …
当番ノート 第42期
12月6日は、フィンランドの独立記念日だ。今年は独立100周年だった去年ほど大げさな祝いはなかったが、毎年大統領公邸で舞踏会が開かれ、その舞踏会のテレビ放送が毎年一年のテレビ番組の中で最高の視聴率を収める。大統領夫婦が次々とやってくるお客と握手するシーンが永遠まで続く割ともつまらない番組であるが、フィンランド人の多くにとってお菓子やおつまみを食べながら招待された政治家やスポーツ選手、外交官やアーテ…
当番ノート 第42期
てくてくと歩く私のよこを新宿行きの準特急電車が走り抜けた。 都心から電車で1時間弱、山と川に挟まれたこの静かな町にアパートを借りたのは今年の夏のことだ。それまで私は部屋をもたない旅人生活をしていた。ダンサーという職業の都合上、どこにいってもホテルが用意されていたから、部屋を借りる必要がなかったのだ。全財産を詰め込んだスーツケースを片手に、世界中の劇場と空港を巡る日々。ツアーがない時期は友人や恋人…
当番ノート 第42期
はじめて、はじめて好きな人の家に上がるときの気持ちのようです。真新しく、真っ白な靴下を選び、お気に入りの香水をほんのすこし香らせて。お行儀良くできるだろうか、いや、素顏を見せていきたいな、なんて交互に巡らせて。 そう、なんといっても、 ここは「アパートメント」なのです。 ・・・ はじめまして。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮…
当番ノート 第42期
昨日、バルコニーへクリスマスライトを付けた。9月に入居したこの部屋にはまだカーペットもカーテンもないのに、日がどんどん短くなっている中、このクリスマスライトはどうしても必要な気がした。 私は今年の8月、1年間程住んでいたアルゼンチンからフィンランドへ帰ってきた。アルゼンチンはインフレが酷く、そもそも低かった給料で生活するのは難しくなっていたし、当時の彼氏との同居もお互いに息苦しくなっていたので、帰…
当番ノート 第41期
旅の途中だなと思う ヨーロッパに来て10年近くになる でもずっと旅を続けているような感覚だ ベルリン リスボン マデイラ島 チェスケーブデヨビチェ コンスタンツァ 次はどこへ行こう ベルリン 何かが生まれるような雰囲気の街だった リスボン そこにいるだけでワクワクする場所だった マデイラ島 いつも隣に海があった チェスケーブデヨビチェ 大事な友人ができた コンスタンツァ 何かを探している途中
当番ノート 第41期
東京生まれ東京育ちということが、ずっとコンプレックスだった。 こんなことを書くと、何を贅沢な、と思う人もいるかもしれない。でも実際にそうなのだ。 わたしが2歳から23歳までを過ごした家は、東京のなかでは郊外に当たる町田にあったということも、多少は影響しているだろう。書評家をしているわたしの友人が、かつてこう言ったことがある。 「世の中には、田舎に縛られている田舎者と、田舎を捨てて根を持たなくなった…
当番ノート 第41期
舞台後 頂いた花を楽屋に置いてきてしまった その後バーに行き バーの店員さんに花束をもらった 忘れた花を届けられたよう 今日は久しぶりのロミオとジュリエットの娼婦役 いつも演じるのがとても楽しい 辛子色の衣装もお気に入り 髪型 化粧をしながら段々自分じゃなくなっていく 今日舞台を楽しめなかったら引退しようかというアイディアが踊る前に浮かんだ でも今日も舞台で楽しさを見つけた そして二階席まで満員の…