入居者名・記事名・タグで
検索できます。

Do farmers in the dark(47)

Do farmers in the dark

Person flying in black space / 黒い空間を飛んでいる人物

.

.

頭が勝手に考えるのを見ている時

寝てはいないけど,横になって目を閉じてる時、自分の頭が勝手に何かを考えるのを頭の中で自分が認識している事、あるよね。いつも何か恐ろしい気分になるよ。ああ、私がいなくても私はいるんだなという気分に。俺が俺にとって偽の俺であるかのように、俺が偽で、俺も偽で、俺の俺も偽であるかのように。俺に意識があるというのは錯覚であるかのように。

先ほどから今の今まで、何か良からぬ失敗をして知人女性に背の高いアルミラックかスチールラックのたくさんある暗がりでビンタされるという事を頭が勝手に考えていたよ。私は当然のように知人女性にビンタされてしかるべきタイプの人間だと思っていて、ビンタされるに相応しい失敗をしたんだ、ああやってしまった。という事をかなり詳細に考えていたんだ。私はそれを私が勝手に考えている事を横で見ているような感覚で、いったいこいつは何を考えているんだと思っていた。しかし私が知人女性にビンタされるタイプの人間だという事は、どちらかといえば、かなりそう思うよ。

自分が勝手に何かを考えている事や考え出す事をを知覚するのはちょっと恐ろしくもあるけど、たまにはいいよね。どうかこれからも楽しんで。

.

.

自分の声が他人の声に聞こえる。自分が勝手に話しているように聞こえる。

そういう瞬間、そういう時間、あるよね。どうか楽しんで。

.

.

同じ日の夜に金縛りに数十回遭う。そればかりかその後に見た夢で金縛りに数十回遭う。それが何度も繰り返される。その最中、蛍光灯をつけて起き上がりたいのだが蛍光灯は決してうまく光ってくれず常に異常な速さで点滅している。

そういう夜、あるよね。どうかめいいっぱい楽しんで。

.

.

楽しみの先に

ほとんど全部の事をできるだけ楽しむようにしていたら、どうしてなのか私は木偶(デク(木製の人形の事))のようになっていたよ。何もせずただそこにじっとしているだけさ。ただし、誰か私の向かいの人か隣の人が下ネタを放った時だけは、満面のニヤつき顔をしています。

奇妙な植物をパンチしようとする俺の髪が抜け、飛び散る。どれだけ長いか分からないポールと俺の手が一体化していて、だから俺の髪の毛が抜け、飛び散る

.

.

.

枝がすごい

ある日、公園を歩いていると、枝が凄いと思った。木の枝がね。冬の木の枝が。とてもかっこいいと思った。曇り空の灰色の空に刺さるように伸びるたくさんの枝の重なりが。一体何本あるんだ!あまりにも不規則かと思いきやあまりにも規則的でもあるような世にも美しいほぼ黒に近い焦茶の枝たち。1本の木でもすごいのに、隣の木の枝と重なり合って、その後ろの木の枝とも重なり合ってもう本当に数多くの枝の形が目に飛び込んでくる。枝がもの凄いよ!枝のビジュアルがもの凄いよ!と私の心はうち震えたが、同時になぜこれほど凄く素晴らしいものなのに、私はそれをもっとずっと鑑賞しようとせずスタスタと歩いて通りすぎようとしているのだろうと思った。そしてたくさんの枝の集まりを手に入れようとしていないのかと思った。そう思っているうちにもう素晴らしい枝たちは視界から消えていた。私は振り返りもしなかった。あんなに素晴らしいと思っていたしたった今もそう思っているのに。

その後公園の喫煙所で私はスマホゲームをしながらタバコを吸った。つまりそういう事だった。枝がすごいが、それよりタバコを吸ったり、スマホゲームをしたかったのだ。タバコは脳の欠損した幸福度を、直ちに通常の幸福度に戻してくれた。スマホゲームは、液晶画面がギラついており、足し算や引き算、場合によっては掛け算や割り算も出来たし、それによって勝ったり負けたりが出来た。

そういえば、過去を思い返せば、どこかしらの水面の波打つ様子がすごかった。その水面に跳ね返る太陽光線のパターンがすごかった。空がすごかった。雲がすごかった。風がすごかった。そよ風の気持ちよさがすごかった。雷がすごかった。焚き火がすごかった。枝もすごいが木もすごかった。木もすごいが土もすごかった。風に吹かれた木々や葉っぱや稲(イネ)がすごかった。おにぎりがすごかった。米粒がすごかった。ブロック塀にひっそりと置かれた食べかけのおにぎりがすごかった。自転車に轢かれたおにぎりはすさまじかった。芋がすごかった。焼き芋は好きじゃなかった。フライドポテトはめっちゃすごかった。塩がすごかった。牛肉のステーキがすごかった。ナスがすごかった。ナスステーキはすごくなかった。豆腐ステーキはすごくなかった。こんにゃくがすごかった。こんにゃくステーキはすごくなかった。こんにゃくステーキはすごくなかったばかりか私はこんにゃくステーキと調理者を恨んだ。泥味のウイスキーがすごかった。魚の燻製味、または牛のうんち味のタバコがすごかった。鳥がすごかった。虫がすごかった。モグラがすごかった。ゴリラがすごかった。オラウータンがすごかった。人間がすごかった。わざわざ高級車のナンバープレートにおしっこをかける猫ちゃんがすごかった。そのおしっこが早く乾燥して跡形もなくなるよう願ったがそうそう簡単に乾燥しなかったのがすごかった。とある男性の味のある顔がすごかったし味がありすぎた。顔面全体が味だらけだった。とある女性の味のある顔がすごかったし顔面全体が味だらけだった。そしてその味のある顔を持つ女性は薄衣の白い手袋をしておりその薄衣の白い手袋およびその透け具合がすごかった。文字がすごかった。言葉がすごかった。文章はどうしてなのかすごくないものばかり見ていた。音がすごかった。人を笑い死にさせようとしてるかのようなギャグみたいなパーカッションの音とギャグみたいにわざとらしい重低音の抑揚のないようで抑揚のあるインスト曲がすごかった。

いろんなすごいと思う心動かされる事がありつつも、なぜかすごい事に関われていない。ただ一瞬見るだけなんだ。

翌日また、枝の集まりを見た。

枝すごおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉい!!!

と思って、スタスタと歩き去った。

自分の体よりわずかに狭くて暗いトンネルを抜けて、あまり明るく無い場所に出て、黒い絡み毛をまばらに纏った奇妙な鳥を捕まえ損ねる際のスケッチ

.

.

.

お尻が大きい

俺はお尻が大きい。すごく柔らかい。まるで脂肪がほとんどお尻に蓄えられているようだ。セルロイドの塊だ。俺のお尻は一体ぜんたい普段、何をしているんだ?俺に何をしてくれているんだ?

とにかく床から地面からの衝撃を吸収してくれていると思う。寒さから俺を守ってくれていると思う。いざと言う時のエナジー枯渇に備えてくれていると思う。俺は今後とも俺のお尻を大事に大事に大事に大事にしたい。

外はねのショートカットの女子と、その他の髪型の女子
木澤 洋一

木澤 洋一

ふと思いついた事や気持ちいい事や、昼間に倒れてしまいたいような気持ちを絵にしています。

トップへ戻る トップへ戻る トップへ戻る