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鈴木悠平氏の加害行為、およびアマヤドリ氏のnoteについて

管理人だより

アパートメントの管理人であった鈴木悠平氏の加害行為について、把握してからアパートメントとしての対応を進めていますが(こちらをご確認ください)、こちらで管理人の小沼の考えを書かせていただきます。また、アパートメントの立ち上げ人であるアマヤドリ氏が、今回の件と、1年前にアパートメントのクラウドファンディングで起こったことについて書かれています(こちらをご確認ください)。こちらについても説明させていただきます。

本来であればそれぞれ別個にお伝えすべきほどのことだと思いますが、アマヤドリ氏がnoteで二つを関連づけて書いた通り、私もこれらの事件は通底するものがあると考えています。そのため、こうして一つの文章として発表することをご理解ください。

1)鈴木悠平氏の加害行為について

第一に、今回のような加害行為は容認できる行為ではありません。被害者の方が望むケアやサポートが受けられることが最優先であると考えています。また、被害を矮小化するような二次加害が起きていることも、あってはならないと考えています。

今回の件は私自身、soarでの発表を受けて知りました。鈴木氏と私の関わりは主にアパートメントの業務のみでしたが、意見の相違はありつつも彼の判断を信頼していました。そのため、彼の印象と今回の加害行為はすぐに結びつくものではありませんでした。
鈴木氏から今回の件に関する話は事前に聞かされておらず、発表から3週間ほどが経った今でも、この事態をどう受け止めればいいのか激しく動揺しています。
それと同時に、結果的に被害者の方々につらい思いをさせることになってしまったことを大変申し訳なく感じています。知りえなかったとはいえ、こうした状況が共有されないまま運営する団体のあり方についてはご批判もあると思います。また、私自身が見過ごしていたことはなかったか、被害者の方が声を上げにくい環境を作っていなかったかと考え、心苦しく感じています。

鈴木氏を「そんなことをする人ではない」と思っていました。ただしそれは加害行為を知る前の話であり、被害者の方々が声をあげ、加害者が事実を概ね認めている以上、「そんなことをする人ではない」という態度をとり続けるのは、被害者の方々の訴えを矮小化する明確な二次加害です。

事実を知った以上、これに加担する行為はしたくないというのが私の思いです。
繰り返しになりますが、被害者の方が必要なケアやサポートを受けられることを望みます。私自身も被害者の方に最大限寄り添いたいと考えています。

加害者には事態を矮小化することなく、被害者の声に真摯に耳を傾け謝罪をしていくことを望みます。疲弊している時や批判の中にいる時は自分の行為と向き合うのが苦しく、擁護する声や正当化できる考えに流されそうになりますが、そうして流され続けた結果に何があるのか、後戻りができなくなる前に立ち止まって考えてほしいと思います。少なくとも、それは私が望む自身や社会のあり方ではありません。また、私自身がそうして流されたことによって強く後悔していることがあり、これを書いています。

2)アマヤドリ氏のnoteについて

アパートメントの立ち上げ人であるアマヤドリ氏が、ご自身の考えをこちらのnoteで書かれています。

noteの記事では、soarと鈴木氏の問題のこと、2年前にアマヤドリ氏がアパートメントを離れたこと、1年前にアパートメントでマスナリジュン氏との間で起きたトラブルのこと、それについてアマヤドリ氏が感じた違和感について書かれています。1の最後で書いている「強く後悔していること」は、このことにあたります。

なお今回、こちらの文章を発表するにあたり、アマヤドリ氏、マスナリ氏に連絡を取り、最初の段階での文章をご確認いただいています。

最初に、いくつか内容について、私の視点から補足と訂正をさせてください。

1)1年前に起きたトラブルでの弁護士費用ですが、こちらはクラウドファンディングの資金(アパートメントのリニューアルのためにいただいた資金)からではなく、読者の皆様よりいただいている寄付金(アパートメント全般への寄付金と認識しております)を使わせていただいております。

2)手書きの謝罪文について記載がありますが、その内容については管理人一同、それぞれが思っていることを伝えるという観点から、お互いが何を書いたのか把握していませんでした。その内容は、私自身もマスナリ氏に失礼なものだと感じます。弁解になってしまいますが、あの時管理人同士で確認していたらこのような事態は避けられたのではないかと考えています。
ただ、鈴木氏からマスナリ氏への手紙の言葉は、アマヤドリ氏がアパートメントを離れる前に他の管理人にも知らされていました。その上で、鈴木氏を強く批判しなかった責任が私にもあると感じています。

3)作品のレビューについては、アマヤドリ氏のアカウントをすでに削除したあとだったため、技術的エラーが生じていました。テキスト自体は残っていたため書き手の方には事前にお伝えし、それぞれの方がせめてお手元に残していただけるよう、できる限りの対応をしております。

4)作品の提示値段を下げることについて、クラウドファンディングのリターン中に案が上がったことは事実です。ただ「何故そこまで怒ったのかはあまり理解されなかったようでした」という一文に関しては、値下げの提案そのものや、アマヤドリ氏の批判に対してのそれぞれの捉え方があったと感じています。
アパートメントでは2020年に「マルシェ」という、作家さんの作品を販売するイベントを行いましたが、販売価格は作家さんにご提示いただいた金額のまま出品しているほか、アパートメントが作家さんからいただく販売手数料を極力低く設定し(1点につき100円としていました)、なるべく多く還元できるようにしていました。
アパートメントは管理人、書き手ともに無報酬で運営しているウェブマガジンです。この場を健全に持続させていくために近年は収益化の方法を模索しており、マルシェで販売手数料をいただいたことはその試みの一つです。販売手数料の金額は今後の開催時に見直す可能性はありますが、いずれにしても作家の方々を第一に尊重する姿勢を崩すことはありません。
アマヤドリ氏が批判している値切ることとはまた別の話ですが、金銭的なやりとりが発生する際のアパートメントの現在のスタンスとして、ご説明させていただきました。

それ以外の点に関しては、個人としての捉え方、立場による見え方の違いはあるものの、事実と相違ありません。

アマヤドリ氏が指摘しているマスナリ氏とアマヤドリ氏の大切なエピソードを承諾なく改変し、「物語」として掲載したことについて、こちらの配慮が足りなかったことを大変申し訳なく思っております。一人の書き手として、またアパートメントという多くの方の人生の一部を預かり、発表する場の運営に携わる者として、軽率な行為だったと反省しております。

弁護士の方に依頼をしたことをはじめとするマスナリ氏への当時のアパートメントの対応は、管理人の間でよく議論したうえでの決定でしたが、その決定にいたるまでの考え、現在の考えは管理人ごとに違います。ですので、(この文書自体がそうですが)以下で述べているのは私の考えであることをご承知ください。なお、当時のアパートメントとマスナリ氏のTwitter上でのやりとりはこちらをご確認ください。

マスナリ氏から激しい抗議をいただく中でやりとりを弁護士の方に依頼したことは、このままでは対話が難しいと考えてのことでした。仲介によって抗議の内容をまとめ、事態を整理したことで向き合うことができたと感じている点も多々あります。
ただ一方で、それがマスナリ氏の望む誠意ある対応から遠く離れたもので、管理人たちだけでまだできることがあったのではないかとも感じています。
マスナリ氏は常にこちらの本心からの声(「肚からの声」と表現しておられました)を求めていました。弁護士の方に依頼したことは対話を避けるためではなく、対話をするためだったと当時は考えておりましたが、第三者を介してやりとりをすることは、マスナリ氏の望む「肚からの声」とはかけ離れた行為でした。

クラウドファンディングのイベントで警察を呼んだことについては、イベントを滞りなく運営するための行動でしたが、行きすぎた対応であったと思っています。今回、この文書を発表するためにマスナリ氏とメッセージのやりとりを行う中でも、そのことを強く感じました。
マスナリ氏はご自身の思いをはっきりと伝えてくださり、またこちらの発言で気になるところがあれば何度も問いながら、やりとりを重ねてくださいました。
当時の私はマスナリ氏の抗議の激しさが何を意味するのかを想像しないまま、ただその激しさに臆し、正面から向き合うことから逃げていたと思います。それが結果的にマスナリ氏の尊厳を大きく傷つけることになってしまったと気づき、大変心苦しく感じています。話をすればわかるはずの人を避けて、これだけの事態を招いてしまった自分に対して、情けなさを感じています。

また、団体としての総意を優先するため、個人の考えを伝えなかった場面もありました。それは私一人でこの場を運営しているわけではない以上必要な場合があると認識していますが、そのことを隠れ蓑のようにして、お二人に自分の考えを伝える努力を怠ったのではないかとも反省しています。

アマヤドリ氏とマスナリ氏の大切なエピソードを改変したこと、マスナリ氏の望む向き合い方を避けたこと、イベントの場で警察を呼ぶという行きすぎた行為があったこと、こうした一連の行動の中でお二人を傷つけてしまったこと、改めてお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。

問題に向き合うことよりも事態を表面的におさめることを優先したり、違和感をやりすごしたりしたことは、私個人の経験として、アパートメントの会議や他の場でも身に覚えがあります。その弱さが今回の事態を招いた原因の一つであり、私の罪です。

アパートメントは複数人の管理人で運営しており、それぞれの立場は対等でしたが、関わっている期間が長い鈴木氏に事実上の判断を委ねる場面もありました。違和感や自分の意見を伝えたこともありますが、自分には踏み込めない領域があるのだと勝手に思い、意見を飲み込んだこともあります。それは鈴木氏が強要したことではなく、私自身の弱さの問題です。

こうして自分の違和感を見過ごし、判断を委ねていれば、その瞬間は責任を回避することができるかもしれません。しかしそれは積み重なることで次第に大きくなっていき、いずれ取り返しのつかない事態を引き起こすのだと思います。それは誰かの尊厳を傷つけ、人との関係を損ね、そして自分自身がこうありたいと望む姿を歪めていきます。その危険さにあまりにも無自覚だったと思います。

noteの冒頭で明記してくださっていますが、今回、アマヤドリ氏は現管理人からの了承を得ずに書いています。それは私たちがアマヤドリ氏の気持ちを汲むことができなかった結果ですし、自分にできなかったことを改めて突きつけられるようですが、その後悔も含めて引き受けるべき責任だと思っています。

3)今後について

伝えるべき時に伝えることができなかった後悔は今もやみません。今こうして謝罪をしたところで、傷つけてしまったことが変わることも、1年以上に及ぶお二人の苦しみがなくなることもありません。今回お二人に連絡をとりお話しさせていただくなかで、その過ちの深さを改めて認識する機会となりました。

だからこそ、同じことを二度と繰り返さないためにも、鈴木氏の加害行為について明確に否定しなければならない、被害者の方に寄り添いたいと感じています。それはアマヤドリ氏が指摘している通り、周囲の空気や構造の問題でもあるからです。

私が鈴木氏や周囲の方に向ける言葉は、多くがそのまま1年前の自分の行いに突き刺さるものです。私自身、書けば書くほど、自分に加害行為を否定する資格はないような気持ちになります。
しかしここで口をつぐみやり過ごしたり、当時の自分を擁護する声だけを聞いていれば、その資格はさらに遠くなっていきます。もともといた地点まで戻ることはできなくても、それでも引き返そうとしなければならない。そうなりたくないなら、そうならないように行動しなければいけないというのが私の考えです。

被害を受けた方が適切なサポートを受けられること、また事態の根本的な解決を心から望んでおります。被害に遭われたという住人の方がいらっしゃいましたら、アパートメントの下記のアドレスまでご連絡ください。
apartment.home.net@gmail.com

今回の件で皆様にとって大切なアパートメントという場所に不信感を与えてしまったこと、大変申し訳ありません。退去などを希望される方は、上記のアパートメントのメールアドレスまでご連絡ください。できる限り速やかに対応させていただきます。

こうした問題は人や団体と関わり続ける上で、いつでも起こりうることだと思います。自分自身の弱さを見つめ、人を傷つける弱さを変えていく努力を忘れてはいけないと感じています。発表を出したことで終わりではなく、これからも、そしてこれまでのことも振り返りながら考え続けていきます。

アパートメント管理人 小沼理

アパートメント管理人室

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アパートメント管理人(小沼理、廣安ゆきみ、浅井真理子)です。お知らせやイベント情報などを更新します。

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