レコードと人生と恋する乙女

第3期(2012年6月-7月)

レコードはCDのように聴きたい曲だけを聴くということができません。
人生も嫌なことをとばして、好きなことだけすることはできません。

CDにはリピート再生機能がありますが、
レコードにはリピートがありません。
人生も1回きりです。

CDは簡単にコピーできますが、
レコードはそう簡単にコピーできません。
自分の人生も誰かの人生をそのままコピペすることなんてできません。

このように人生とはまさにレコードのようであり、
レコードに針を落とした瞬間が、
私たちがこの世に生を受けた瞬間。
そこから後戻りできない人生がスタートするのです。

さてさて先週のコラム同様
前置きがすごく長くなってしまいましたが、
走り出したら止まらない!
「前へ!前へ!」精神全開のアクティブガール。
今日はわが家の次女として生を受けた
そんなカンナのお話をしようと思います。
(※ここから話の流れが推理小説のように急展開し、
  推理小説とは全く違うとりとめのないオチに発展します。)

まぁどこのご家庭も2番目の子供っていうのは
とにかくお兄ちゃんやお姉ちゃんの真似をしたがるもので、
カンナもできもしないくせにミウの真似をしたがります。

つい先日も、
ミウが2段ベッドの上から飛び降りるのを見て、
負けじと真似をする始末。
そんな怖いもの知らずのアクティブすぎるカンナを見ていたら
ふと先日読んだ女性誌にこんなことが書いてあったことを思い出しました。

「おさげアタマで牛乳ビンの底のようなメガネをかけて
 地味な雰囲気を出しまくっていた女の子が恋をした瞬間、
 カラーコンタクトに替え、
 胸元の開いた服を着たり、
 えらく丈の短いスカートをはいたり、
 そして見た目だけではなく、
 行動までも積極的にそして大胆になった。
 恋にはそんなスペシャルな魔法の力がある。
 そう恋する乙女はいつだってアクティブなんです♥」

たしかにこの女性誌の言うように
僕の大学時代を振り返ると
あんまり目立たなかったコがある日突然、
まるで人が変わったように変身したことを
思い出しました。
今思えばきっとそれはスペシャルな恋の魔法の力によるもの
だったんだと思います。

さて、僕は一体何が言いたいのか。

4歳児にしてすでにこれだけアクティブなカンナが
実際に「恋する乙女」になった時、
スペシャルな恋の魔法のチカラによって
さらに一体どこまでアクティブになってしまうのだろう…。
ひょっとしたらアクティブになりすぎて暴走し、
人生のレールを踏み外してしまうのではないか…。

カンナへ。
カンナはレコードってまだ知らんと思うけど
レコードには凸凹の溝があって、
針がその凸凹の溝を走って、そして振動を拾って音を鳴らすんだよ。
でね、時々、針がその溝を外れて音が飛んだりするんだよ。
それでね、カンナ。
人生にも溝じゃないけど、レールってのがあるんだよ。
パパやママが引いたレール。
自分が引いたレール。
そして人生もレコードの針のように、
時々そのレールを踏み外すことがあるんだよ。

カンナも恋する乙女になって、アクティブになりすぎて、
レールを踏み外す事があるかもしれん。
けど一度や二度、そういったことがあった方が人生きっと面白いよ。
カンナのその前へ!前へ!のアクティブさとポジティブさがあったら
それも後には絶対笑い話になるはず。
もし仮にお父さんの思い描くレールから外れたとしても、
それがカンナの自分で選んで、自分で引いたレールなら
お父さんはずっと応援してあげるから。

数十年後カンナが大人になって、
素敵な人と出会って、
そして結婚してわが家を巣立った時、
カンナがそれまでに経験した嬉しかったこと、
楽しかったこと、
失敗したこと、
悲しかったこと、
無理矢理ヒッチハイクさせられたこと、

無理矢理GⅠレースに出走させられたこと、

無理矢理デカいヤカンを一気飲みさせられたこと、

無理矢理ダイコンを切らされたこと、

無理矢理パンツ一丁にさせられたこと、

無理矢理フェラーリと競争させられたこと、

気づいたらアヒルにストーカーされてたこと、

そしてしまいにはカバに食べられそうになったこと。

そんな様々なできごとが凸凹となって刻まれたそのレールの上にそっと針を落とし、
そこから奏でられる音を肴にツマと一杯やりながらカンナとの思い出を振り返ろうと思う。
きっとその音にはCDにはないレコードのような深み、
カンナが奏でる人生の深みがあるんやろうね。

おぉっ、今週はキレイにまとまった!と思った瞬間、
そう言えばツマはお酒飲めん人やがいね!と気づいた週のはじまり、月曜日。

こうして今週もまた、
レコードの針が飛びっぱなしの賑やかしい
わが家のバッタバタな毎日が始まるのでした。