頭の中に絵を描くということ

第33期(2017年6月-7月)

今年に入って、嬉しいことに大学、短大、専門学校での若い方の前でのストーリーテリングのお仕事をいただいている。
若い方たちが私のストーリーテリングを聞いてどんなふうに感じてくださるのか、、、、、。

毎回、聴いてくださる方に、何か、何でもいい、自身にとって残るものがあってほしい、そう願っておはなしを届けている。

ああ、感想を聞いてみたい・・・・・。そう思ったこともある。

今回、ある保育・介護の専門学校でおはなしを届ける時間をいただいた。ご担当の言語表現の先生から、ご好意で生徒たちのレスポンスシート(私のストーリーテリング後の感想)を読ませていただく機会を得たのだ!

素直にとても驚いた。そして何より嬉しかった。先生のお手紙には「お話の世界に自分がひきこまれていく感覚をもてた感想をみると、この時間をもうけてよかったなと心から思えてきました。」と書いてくださった。

今回もほとんどの聴き手が語り・ストーリーテリングは初めてとのことで、きっと頭の中で自分で想像した絵を動かしていくことは難しいことだろうかと思っていたところ、そうではないことがレスポンスシートから読み取れた。さすがに保育・介護に携わることを願っている生徒さんたちだなあ。

・目を閉じるとおはなしの世界に入れた。
・頭の中でイメージしている主人公たちが動いた。
・自然に物語の中にいる自分に気がついた。
・同じおはなしを聞いても一人ひとりイメージが違う事が楽しい。
・集中して聞くことによって自然に場面が浮かび上がった。
・おはなしを聴くとそれぞれ十人十色なのが素敵だと思う。
・物語だけじゃなくて普段の会話でも、感じ方はそれぞれ違うんだと気がついた。
・眠くて大変だったけど、一生懸命聴こうとして頑張った。
(大丈夫、眠くても潜在意識には残るらしいからと伝えたい)
など、本当に素直な感想をいただけた。

キラキラした原石のような、これからどんなふうに自分の道を歩まれるのか、そんな若い方たちにおはなしを届けられたことで、私が一番励まされた。これからも迷わずに私のストーリーテリングを届けてゆく勇気もいただいた。

先週のコラムで「言葉や物語はきっとその人を、前から勇気づけたり励ましたりするものではなくて、ただただ横に寄り添っているそういうものなのかもしれない。」と書いてしまったことを撤回させてほしい。先生と彼らの言葉は正面から励まし勇気をくれたのだから。

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私が、学生の頃は上手に自分の未来を考えられないでいた。役所勤めで月々お給料をいただくことを選んで、好きなことは趣味にとどめる。そんな時代だったように思う。
おはなし屋さんに踏み出すまでかなりの時間がかかったけど、それも振り返ると必然。
自分のこどもの読み聞かせからはじまって、母親たちの読み聞かせグループを経て、ひとりで物語シアターを作って動き出すまで、20数年。
ストーリーテリングが私のライフワークでありたいと願いはじめてから、まだ数年。この道を手探りで迷いながらも歩きつづけたいと心からそう思う。

次週は、木工とおはなし

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