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風景のある図鑑 11

風景のある図鑑

「 クラゲ : jellyfish 」

jellyfish

クラゲの大半には、ポリプと呼ばれる植物のような時代があります。

クラゲの受精卵は、メスの保護嚢の中で0.2mmほどに育つとプラヌラ幼生となって外へ泳ぎだします。
プラヌラ幼生が海底の岩などにくっついて定着し、触手を伸ばします。
この海底に咲いた花のように見えるものがポリプです。

ポリプは、水温が15℃以下になると体がくびれ、花びらが重なったような姿になります。
この姿をストロビラといいます。
ストロビラの先端から花びらがひとつずつはがれて、ふわふわと泳ぎだします。このひとつひとつがエフィラと呼ばれるクラゲの幼生で、これが成長すると、私たちのよく知るクラゲの姿になります。

一体のストロビラから10体前後のクラゲが生まれてきます。
クラゲが生まれた後のストロビラからは元のように触手が生えて、またポリプとなります。

私たちが海で見かけるクラゲは、分裂した個体の一部でもあり、有性生殖をする1個体の生物であるとも言えるのです。

coca

coca

1988年、長野県生まれ。
coca、または古河郁という作家名で、絵や文章を書いています。
物理、数学、天文学、鉱物、錬金術を主なテーマとして作成しています。


書籍「風景のある図鑑」 https://minne.com/items/1739054

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