「 生物が作る鉱物 : apatite/aragonite 」
貝類の作る貝殻は「霰石:アラゴナイト」という鉱物でできています。
(参照 : google画像検索)
霰石の科学組成は(CaCO3)で、「方解石:カルサイト」と同じ炭酸ナトリウムです。
霰石と方解石は結晶構造が違います。
方解石には完璧な劈開(割れやすい方向)があるため、ちょっとした衝撃で割れてしまうのです。
カタツムリは針状の霰石を作り、それを蛋白質でつなぎ合わせることで殻を大きくしていきます。
動物の骨や歯は「燐灰石:アパタイト」という鉱物でできています。
(参照 : google画像検索)
化学組成は Ca5(PO4)3(F,Cl,OH)です。
自然界に見られる燐灰石の多くは六角柱や六角片、緑、青、無色、褐色などの多彩な色を持ちます。
仮に、地球上に最も多い元素の2トップ、酸素とケイ素からできた石英(SiO2)が人間の骨だったらどうなるでしょう。
石英が人間の体温で成形されたなら、水晶にはならず、非結晶のオパールになります。
(オパールは遊色効果のある宝石が有名ですが、低温で生成された水を含む非結晶の石英は、すべてオパールと呼ばれます)
オパールはこすり合わせには丈夫ですが衝撃に対しては大変もろく、さらに温度が上がると壊れてしまいます。
そんな石英の骨を持つ人間は、まともに歩くこともできないでしょう。