長期滞在者
毎年12月は、その年のまとめのような記事を書いてきた。今年、わたしの人生は、「自己肯定感」と「病気」を軸にして、目が回るほど様々なことが起きた。「自己肯定感」については、山ほど書きたいことがあって、到底一つの記事には書ききれない。だから、今日はつい最近考えたことについて書きたいと思う。 つい先日まで、アパートメントのリニューアルのためのクラウドファンディングが行われていた。多くの方のご支援のおかけ…
当番ノート 第42期
今年も残すところあと僅かになった。12月23日、北フィンランドの田舎にある実家へ帰って来た。寝不足で気分がやや悪かったが、オウル行きの電車の窓から見えた景色は綺麗だった。畑の上に雪が積もっており、地平線下に没した太陽は空の一部をピンク色に染めた。 実家へ着いたら、家のあらゆる隅にクリスマス飾りが付いてあり、トイレにさえプチクリスマスツリーが置いてあった。カレンダーだけは、12月ではなく、既に1月の…
長期滞在者
今年11月、東京からオランダはアムステルダムに移住をした。 計画を立てたのは今からちょうど1年前のこと。妻と2人で、リビングのテーブルで将来設計を話し合った。彼女はイギリスで幼少期を過ごし、オーストラリアの大学を出て、東京の大学院に入るために帰国してから早15年以上が経っていた。彼女の周りは多国籍であることはさることながら、誰も彼も1か所に定住することなく、一定の時間が経てば次の場所へと移り、新し…
長期滞在者
花田菜々子『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(河出書房新社) 店に行けば真っ先に小説・エッセイのコーナーをチェックする。そんな人で、この表紙に見覚えがない人はきっといないだろう。 花田菜々子さんの『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』、通称『であすす』。発売されたのは2018年4月のことだけど、…
当番ノート 第42期
先日、はじめてのアパート友達ができた。 彼女の姿を初めて見たのは、アパートの階段をあがっていた時だった。玄関の鍵を閉めている彼女とばったり遭遇したのだ。めったに人に遭遇しないアパートなので、嬉しくなってしまった私は「あの、こんにちは!隣の隣の部屋に住んでいる者です!」と速攻で声をかけていた。不審者扱いされてもおかしくない状況だったが、彼女の方も「このアパートで友達ができるなんて嬉しい~」と言ってく…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第四回:餅つきのステップ 世の中には2種類の家庭があると思っていて、それは餅つきをする家庭と餅…
当番ノート 第42期
最近朝家を出ると、外は暗い。夕方帰ってくると、外は暗い。11月から2月まで、殆どその繰り返し。私は暗いのはそんなに構わないが、本当に寒い日は、家を出たくない。家もオフィスも暖かいので、寒さを感じるのは外だけだが、バスを待っている約5分の間、居住するのに適さない太陽系外惑星に飛ばされたような気がする。 私はみんなムーミンのように冬眠すればいいと思うが、フィンランドは気温がたとえマイナス30度まで下が…
ギャラリー・カラバコ
どこからかの帰り道なんかにふと視線を感じて見上げると、そこには月があがっている。 もうすぐ満月が近いのだなと思うとどきりとする。 また、あの場所に行けるんだろうか。 その心配も他所に、ポケットにはきちきちに冷えた鍵が沈んでいる。 考えたらわたしは、いちどもこのギャラリーに友達を誘ったことがない。 ひとりで訪れることしか、考えたことがなかった。 鍵を差し込む前に、ノックをしてみる。 ととと。 ととと…
長期滞在者
もうりひとみさんを撮っていたら、いつのまにかもうりさんに描かれていました。 写真もクロッキーも目の前のものを盗みとるようなものだから、この二人はお互い同意の上で、何を盗みあっているのかしら。 (もうりひとみ・画家/絵本作家 https://apartment-home.net/author/hitomi0apartment/) ・・・・・・ [ 告知 ] ここ(アパートメント)に書かせていただい…
当番ノート 第42期
「日本人とはなしてるはずなのに、外国人の観光客とはなしてるみたいだよ~~!」 …また言われてしまった。今朝、家の近くにある鮮魚市場で食べた海鮮丼のぷりっぷりのいくら(噛みごたえと甘み!)について力説していたら、コーヒー屋のオーナーに笑われてしまった。まだまだこの町の住民感が足りないらしい。。 ここ一か月くらい、ずっとこの町にいる。ずっとといっても仕事がある日は片道1時間くらいかけて都心へ通う日々…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第三回:未知なるアヒージョ 第一回で書いたアヒージョのこと、私もそうだと言われることが多くてす…
長期滞在者
地元新宿の酉の市で熊手を買うと、年末という実感が一気に押し寄せる。 小さい頃から我が家では父親が商売繁盛の熊手を買っていて、 私もラジオDJの仕事を始めた頃から、自然に買うようになっている。 名前を入れた熊手を握りしめて、お店の人の拍子木の音に合わせて、三本締め。 「来年も良い年でありますように!」と言葉を交わす。 また来年ここで熊手を買えるように、仕事をがんばってしっかり稼ごうと気持ちを引き締め…