鍵を開けて 詩人が「しょぼい喫茶店」に立った日々のこと
「しょぼい喫茶店」と書かれたドアの鍵を開けたら、まずはじめにごはんを作る。わたしがここで働くのは十八時から二十一時半、お酒を飲むお客さんもいるけれど、メニューはごはん一種類だけ。サイズがちょっと小さめになっても、高校生でも払える値段で。カウンターだけの小さな店とはいえ、ひとりで働くにはそれがちょうどいいところだった。 カウンターの中からは入り口が見えないけれど、お客さんがやってくるとドアの音でわか…
当番ノート 第50期
思いがけず、6年ぶりにここで書くことになった。前回も同じ4月頭に始まった。今回は前回より7日だけ早い4月1日から。東京の桜はもう盛りを過ぎてしまっただろうが、やはりこの日から春が始まる感じがする。4月はそんなワクワクドキドキ感があるのが良い。 いやー若いな、6年前の自分笑。ざっと6年前の記事を見返した。考えている事に大きな変化はないかな。ただ、変わった部分もあるのだろう。人は変わる、成長し、退化し…