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2F/当番ノート

6年ぶり

当番ノート 第50期

思いがけず、6年ぶりにここで書くことになった。
前回も同じ4月頭に始まった。今回は前回より7日だけ早い4月1日から。
東京の桜はもう盛りを過ぎてしまっただろうが、やはりこの日から春が始まる感じがする。
4月はそんなワクワクドキドキ感があるのが良い。

いやー若いな、6年前の自分笑。ざっと6年前の記事を見返した。考えている事に大きな変化はないかな。ただ、変わった部分もあるのだろう。人は変わる、成長し、退化し、脱皮し、冬眠し、そして花を咲かす。花を咲かせたらタネになり、空を飛んでいく。

タネが空を飛ぶっていうのはタンポポのタネのイメージ。あと、2、3週間先に拝めるだろうか(もしかしたらもう咲いているのだろうか)。まん丸フワフワのタンポポのワタから、タネが空に旅立って行く姿は儚さとドキドキの混在だ。

ほとんどのタネは、土にたどり着くか、海にたどり着くか、それとも鳥の胃袋の中なのだろうが、何粒(タネ)かは空の先に辿り着いてほしい。
空の先には宇宙があるのか、天国があるのか知らない。うまーく風に乗り雷に打たれないでラピュタにたどり着けば上出来だろう。

そんなことを外出禁止令の出ているパリの家の、少しだけ日向ぼっこできる場所で夢想したりする。

まあ、美だ。

いや。さて、美だと言うべきか。

自分の人生の目的を美にしていることは相変わらず変わらない。一方で、この6年にあった自分や作品の変化や考えの軌跡などはいろいろあったので、今回の連載ではそれを軸に書いていこうと思う。すこし(もしかしたら大いに)脱線したりするところもあるだろうが、まあ、肩の力を抜いて読んでほしい。

フランスは2週間の外出禁止令がさらに2週間延長された。
誰もたった一月前でさえこの事態は予想していなかった。人生はわからない。春の夜の夢。

コロナ退散ということで、新しいドローイングにはアマビエを描いてみる。
当初フラミンゴにするはずだったビジュアルをアマビエにした関係で、
クチバシの部分が違うのはここだけのヒミツ
澄 毅

澄 毅

写真で作品をつくっています。
文章を書いたり、ドローイング的なことも好きです。
1981年に京都と大阪の境で生まれ、12年東京に住んでからパリに在住。
2012年に写真集「空に泳ぐ」(リブロアルテ)を出版。
2019年には二番目の写真集として「指と星」(リブロアルテ)を出版
マイペースな時と締め切りに追われる繰り返しに平穏を感じています。

Reviewed by
鈴木 悠平

タンポポのタネがどこに飛んでいくかわからないように、未来の自分がどうなるかはわからない。
ただ、過去を振り返って意味を見出すことはできる。
6年ぶりにアパートメントにかえってきた澄さんは、何を語ってくれるだろうか。

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