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2F/当番ノート

『まるで普段どおり』

当番ノート 第5期

まるで普段どおり
なんの違和感もなく電車に乗って
来た道を帰るような錯覚
それはあの日の夕方

まるで昔から決まっていたような
なんの前触れもないどしゃ降りの雨
傘の無かった帰り道
それはあの日の夕方

まるで普段どおりに
毎日が過ぎると思っていた
あの日の夕方

まるで世界が変わってしまった
あの日の夕方

生きているか
この夕陽を見ているか

生きているか
笑って飯は食っているか

生きているか
嫌なことは忘れてしまえ

生きているか
生きて
明日の朝日を待ちわびているか

まるで普段どおりに

※※※※※※※※

今日で、アパートメントを巣立ちます。

二ヶ月の短期滞在でしたが
たくさんのTweet、いいね!をありがとうございました。
胸のうちが震え上がるほど嬉しく、詩を書き続けることの励みになりました。
月曜日、一週間の始まりがこれほど楽しみだったことはありません。

本当にありがとうございました
またどこかで、私の声が聴こえたら
そこから笑って手を振ってください
いつまでもこの詩が、あなたに響きますように

それでは、よい一週間を。 

暁月 上ル

暁月 上ル

9月1日生まれの夜ふかしの凡人。こっそり詩人。2007年に初の詩集『未完の月』を出版。詩を書いています。個展をしたり、朗読をしたり、歌詞を書いたり、俳句を詠んだりもします。絵も描いたりします。夢の扉がいくつも開いては閉じ、閉じては開くので、欲張りな私はどの扉にも手を伸ばし、ときどき指をはさみます。

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