「 0より少ない数をしってしまった 」
そのことは弱さになったのか、強さになったのか、少なくとも今が出来上がった。
ひとつじゃおおくて ふたつじゃすくない。ピアスの穴みたいだ。
0は強かった。純粋で何よりも鋭かった。けれど無垢なものに価値があるなど、誰が決めたのだろう。盲目でしかない。
1は永遠。けれど永遠なんてきっとない。
2以上など、もはや痛くもない。価値などない。
0から1へと裏返せない。ずっとずっと永遠を夢見るために。
あのこには、いつまでも0を愛していてほしい。盲目でいてほしい。
ひとりのあなたがいちばんうつくしい。