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2F/当番ノート

卍第1章 私が海女になったわけ卍

当番ノート 第33期

アパートメントをお読みの皆さん、初めまして、こんにちは。

前田比奈と申します。

私は千葉県茂原市出身で、現在岩手県久慈市に移住して【海女】をやっています。

そうです、私【あまちゃん】なんです!じぇじぇじぇ~!

第1回目は、なぜ私が海女をやるようになったのか、自己紹介をしつつ、お話していきたいと思います。

【第1話 私が海女を目指したきっかけ】

私は平成4年3月21日に母親の地元である神奈川県茅ケ崎市の病院で、自然分娩で産まれました。

比奈という名前は父がつけてくれました。

名前の由来は父が大学時代に付き合っていた恋人の名前から頂戴したそうです。

なんてふざけた父親でしょう(笑)

子供が出来たら、絶対比奈って名前をつけたいと思っていたそうです。

まあ、そんなふざけた父でも、一応母に気を使い、第一子の姉には比奈と名付けませんでした。(謎の母への思いやり・・・。姉は奈央といいます。)

そんなふざけた父と天然な母と喪女の姉の4人家族で、私はすくすくと育ちました。

海女を目指したきっかけは、小さいころから海が大好きで・・・ってわけでは全然なく(笑)

寧ろ運動神経が悪く、かなづちでした。

プールの授業は能力別にABCクラスと別れており、万年ドべのCクラスでした。

泳げないし、地元には海もないし、【海女】とは無縁の人生を歩んでいました。

そんな私が21歳の時に転機が訪れます。

そう、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の放映でした。

21歳の時の私は何をしていたかというと、ネームバリューだけで入学した日芸(日本大学芸術学部の略)を休学し、実家にいました。

バイトもせず、どこに行くでもなく、毎日寝るか、母の手料理を食べるか、携帯をいじくるか、録画したアメトーークを見るか・・・。

まあ、世にいうクズってやつですね(笑)

そんなときに「あまちゃん」の放映が始まりました。

私はあんまりテレビを見るタイプではないのですが、母が先にあの世界観にドはまりし、ふーん、お母さんがそんなハマっているなら見ようかな~、ド暇だし・・・と母につられて、見始めました。

そしたら、ねえ!!!ハマりましたよ!!!ええ!!!(笑)

物語の面白さはもちろん、何より私は主人公の天野アキに憧れました。

しかも、作中の自分と同い年で、ますます惹かれました。どこかで自分を重ねたのかもしれません。

朝ドラの主人公らしからぬ、人間くささや、東京でのアキはイケてなかったのに、岩手に来て海女を始めて、どんどん前に進み、変わっていく。周りのみんなを元気にさせる。自分の力で、道を切り開いていく、その様に21歳の前田比奈は、とても憧れました。

「私もアキちゃんみたいになりたいな・・・。」

憧れで入ってしまった大学では、何をやりたいのか、卒業した後どうするのか、全く思いつかなかったのですが、その時、私の心は決まりました。

「よし!海女さんとアイドルをやろう!」

あまちゃんの影響でご当地アイドルブームがあったので、アイドルのほうが先になれるだろう!と思い、まずはアイドルを目指すことにしました。

そこからの私と来たら、早いです(笑)

大学を辞め、まず近所のセブンイレブンでアルバイトを始めました。

それから色んなところのオーディション情報を集め、受けたり、落ちたり、受けたり、落ちたり(笑)

なかなかの前途多難でした(笑)

そんなある日のこと、千葉県南房総市の道の駅「雛の里」に母と訪れました。

チラシコーナーを暇つぶしに眺めていました。

南房総市のPRのチラシが所狭しと並んでいた中に、1枚目を引くチラシを見つけました。

それはアイドルのオーディションのチラシでした。

歌って・踊って・拾って・潜れる社会貢献アイドルホワイトビーチ・・・。

南房総市白浜町の海女さんをモチーフにしたアイドルでした。

アイドルも出来るし、海女さんもできるのかもしれない!最高じゃん!

わ!!!これだ!!!私のためのアイドルグループと思い、オーディションに応募し、1か月後にはメンバーになっていました。

沢山波乱もありながら(これについてはのちの章で話していきたいと思います。)

1年間過ぎた8月ごろ、私はプロデューサーに喫茶店に呼び出されました。

話があるとのことで、呼び出されて行くと、こう言われました。

「比奈、お前とはもう一緒に活動していくことは出来ない。」と。

それはプロデューサーからの戦力外通告でした。

第二章へ続く。

前田 比奈

前田 比奈

北限の海女に憧れて、地元千葉県から岩手県久慈市に移住してきました。海女さん2年生/岩手県久慈市地域おこし協力隊/アイドルグループWHiTEBEACH元メンバー/海女と海とおしゃれとブログが大好きです。

Reviewed by
喜屋武 悠生

「よし!海女さんとアイドルをやろう!」

変わり映えのない日常。
21歳で訪れた突然の転機。
テレビの向こう側や、物語の世界に憧れることはあっても、
実際に飛び込める人が一体どれぐらいいるだろうか。

かなづちだった彼女が飛び込んだ新しい世界。
潜った先には、いったいどんな景色が待っているのか。
朝ドラの主人公を見守るような気持ちで、毎週水曜日を
心待ちにしたい。

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