今週は、ストーリーテリングから離れて、箸休めのようなおはなし。
私の目下の趣味はガーデニング。
2年前にあるきっかけから、九十九里浜近くに家を持った。そこには、庭がありちいさなちいさな畑もある。東京とは別の静かな暮らし。
写真上:ポタジェの風景
北海道生まれの私は、東京生まれ育ちの夫の言う、「紅葉を見にいく」というのが不思議に思った。
紅葉は、秋になればそのあたりで起こる自然現象だったから。東京で暮らし始めて、すぐにそれが理解できたのだが。
今では、私は自然に恵まれて育ったことに大きな感謝をしている。
写真上:たわわのミニトマトとゴーヤ
そんな私が、ずっと憧れていた畑のある生活。
私の畑はポタジェ方式と言って、野菜とハーブやお花を混在させて育てている。
植物にはコンパニオンプランツと言って、お互いを守りあいながら虫や病気から守る、相性の良いものたちがわかっている。
例えば、トマトにはバジルやキャットミント。茄子には、ナスタチウムやチャイブ。
中には、自らを虫に食われ、他者を守ったりするものもあったり。
植物たちは、寄り添って、受け止めて、励ましあっている。
農薬を使うことに抵抗があって、有機農法。コンパニオンプランツもその一つの方法だ。
一番の心配はバラだった。バラは定期的な消毒が必要だと言われているし、無農薬は難しいと聞く。
バラに棘があるのは、弱い自分を隠すためなのか、、、。
でも、よく観察して虫や病気になる前に予防して、菌を増やして丈夫に育てるとたくさんの花を咲かせてくれる。
手をかけるとかけただけ応えてくれる気がして、花が咲くと心が躍る。
でも、1年目は消毒をして育てた。やっぱり怖かったから。
今年に入り、なんだかそれは違うだろうと思い直して、農薬を辞めたら、庭に虫たちが戻ってきた。
益虫のてんとう虫や蜘蛛、カマキリには頑張ってもらおうと励まし、イモムシ、ケムシ、バラゾウムシたちには引っ越しをしてもらっている。
カエルも時々遊びに来てくれる。モグラは迷惑なんだけど、戻ってきた。
鳥たちもたくさん来て、虫を食べている姿はかわいい。
多種多様なものたちがやってくる庭になった。
写真上:元気な今年のバラたち
そして、不思議と込み合って見える地上の植物たちの根は、地下では譲り合い喧嘩はしない。譲り合いながらそれぞれを尊重しているのかと思うと、なんだか嬉しくなるんだなあ。
今日も明日も庭にいます。
来週は、見えぬけれどもあるんだよ、見えぬものでもあるんだよ。