こんにちは映画好きな皆さん。僕です。ロックスです。ところで皆さんの中にはきっと月に何回も映画館に行く、という方も多いはず。映画館という箱は21世紀になっても、「携帯はオフ」「話すな」「静かにしてろ」「トイレいくな(行ってもいいけど行きづらい)」、およそ120分間、五感をすべてスクリーンに集中し、一つの作品に没頭できる、そんな唯一無二の箱でございます。
映画館で映画を観るのが好きな方なら一度は「映画館に朝から夜までずっと好きな映画を観ていたい」なんて思ったことありませんか?
実はその夢、叶えることができるんです。いえ、できたんです、と言った方が正しい表現。
マイレージは1分1ポイント、通常はポップコーンやドリンク、各種サービスに利用できるのだが、6000ポイントマイレージを貯めると
夢の1か月鑑賞無料パスポートをゲットできるのだ!
悲しいことにもうすでにこの制度はない。
昨年の話になりますが、俺、一生懸命ゲットしたんです。今日はそのパスポートの俺的な使い方をご紹介します。
『クリード 炎の宿敵』一択
2019年1月、お正月映画は、『ボヘミアン・ラプソディー』、『シュガーラッシュ・オンライン』『グリンチ』『来る』など話題作が目白押しだが、なんといっても俺の一番の推しはこれだった。
『クリード 炎の宿敵』である。
私、以前お伝えしましたが『ロッキー』シリーズの熱狂的大ファンでして、『ロッキー』ファンクラブ関東局長を名乗っています(勝手に)。今作はあの『ロッキー4 炎の友情』の宿敵であったイワン・ドラゴの息子、ヴィクター・ドラゴと父親の仇であるアポロ・クリードと宿命の対決をするというので、もうトレーラーを見た時からパソコンの前で小躍りをしてしまったものです。(※一体だれがこんなジャンプ漫画のような展開を考えたんだ……?)
まさに俺得映画。まさに俺のために製作をしてくれた映画といっても過言ではございません。ありがとう俺のために。
というわけで、
公開日に観ることにしました。しかも6回。
チケット6回分ゲット
筆者が選んだのはTOHOシネマズ新宿、ここなら朝から朝まで上映しているのです。フリーパスポートはインターネットでの予約は不可。劇場窓口での交換となります。2019年1月11日朝8時半、TOHOシネマズ新宿の窓口へ駆け込んだ。
「朝から朝まで『クリード』全部ください。全部」
「え? あ? あ、はいっっ! 全部『クリード』ですか?」
「はい! 全部『クリード』で!」
劇場のスタッフもさすがに二度聞きしていた。こうして無事に6回分チケットをゲットしたのだ。
この日、TOHOシネマズ新宿7番シアターH-8席は俺のもの!
『クリード炎の宿敵』祭り開催
同じ映画を6連続。いくら映画館が好きだと言っても、今まで2連続で同じ作品を観たことはない。それを6回も好きな作品を観ることができる。こんな素晴らしいことはないのではないだろうか。130分の本編×6=780分ずっと『クリード炎の宿敵』である。
そしてTOHOシネマズナビゲーターである山崎紘菜に6回も会うことになる。つまり、
①山崎紘菜
②MOVIE LINEUP→トレーラー
③TOHOシネマズ・マナー・ムービー→タッタカター♪「NO CELPHONE」「NO TALKING」「NO KICKING」
④映画泥棒→あいつ
⑤本編
この流れを6回も味わえるのだ。おらワクワクしてきたぞ♪ では早速一回目行ってみましょう。
1回目鑑賞
「全俺が泣いた」
何度も言うが6回観るのでつまらなかったら拷問そのものである。しかしそんな心配はいらなかった。『クリード 炎の宿敵』はシリーズ屈指の名作であった。男は時に自分が男に生まれたことに喜びを感じることができる映画が必要である。いうまでもない、この作品はそれに値する。
それでは2回目行ってみましょう!
2回目鑑賞
「全俺がけっこう泣いた」
インターバルはおよそ30分。間髪なしに2回目の鑑賞を終えた。『ロッキー』シリーズ定番であるトレーニング→試合の流れは何度観てもテンションがあがる。「俺はクリードだ!!!!」
3回目鑑賞
「全俺がそれなりに泣いた」
確かに泣いたが、これで折り返しである。セリフをだいたい覚えた。
4回目鑑賞
「全俺がそこそこ泣いた」
確かに泣いたが、これで三分の二である。セリフをほぼ覚えた。正直に言うぞ、「つらい」。ヴィクター・ドラゴがアドニスの炎の宿敵ではなくて俺の炎の宿敵に見えてきた。
5回目鑑賞
「全俺が疲れて泣いた」
時刻はすでに24時を回っている。ついに5回目の鑑賞を終えた。あとあと考えてみるとこの5回目が一番つらかった。5回目を観ても6回目が待っている。
6回目の鑑賞(完走)
「全俺が泣いた」
1月12日早朝。ついに6回目の鑑賞を終えた。するとどうだろうか、気がつくと私の体は膨れ上がり、筋肉で増強されていたのだ。
そう、その姿は主人公アドニス・クリードそのもの。6回連続で『クリード 炎の宿敵』を観ることによって、すっかり私は無骨で屈強、強靭な肉体を手に入れることができたのだ。この時の俺ならヴィクター・ドラゴをKOすることができたはずだ。
映画館をようやく脱出した私はこう思った。
「強くなりたい、体を鍛えよう」
元来、小中高大と運動など生まれて一度もしたことがない超文化系の私はこう思ったのだ。「強くなって世界チャンピオンを目指すんだ」筆者35歳は、早朝の新宿ゴジラロードを猛ダッシュで東京メトロ副都心線のホームへ向かって走ったのであった。
帰宅し、寝て起きた。
するとどうだろうか、膨れ上がった筋肉はしぼみ、元の体重48キロのガリガリゾンビおじさんに戻っていた。「強くなりたい、体を鍛えよう」そんな考え頭の中からすっかり抜け落ちていたのは言うまでもない。これが超文化系なのだ。
同じ作品を6回連続で鑑賞なんてやるもんじゃない
映画って本当にすごいですね、同じ映画を6回連続で観ても、なに一つ内容が変わらないんですよ。また映画のすごさを知りました。
そう、いくら素晴らしい作品とは言え、同じ作品を6回観るのはさすがに「つらい」。ただただ「つらい」。しかも一人。誰かと一緒ならまだ分かる話だ。孤独、己との闘いであった。6作品、各々違う作品なら朝から朝まで観てもまだできるはずだ。
TOHOシネマズの夢の1か月パスポート、もう今はないけどまたいつかやってほしいですね~。そんな昨年のお話でした。
【予告】次回、ROX最終回
そう俺、次回最終回なんです。何書こうかな、お楽しみに。