当番ノート 第5期
さっき、蚤の市での買い物の帰り道、トラムに乗るべくプラットフォームでまっていると、 電光掲示板に、2分後に一本、そのさらに2分後にもう一本、ぼくが乗ろうとしている路線のトラムが到着する、と表示されていた。 水曜日、ベルギーでは主な学校が昼に終わるので、昼過ぎになるとバスやトラムはかなり混雑するのだが、 案の定、最初に到着したトラムはぎっしり満員。そこにさらに多くの乗客が乗り込んでいくのを見て、次を…
当番ノート 第5期
今週は水曜日、バタバタしてるんで、今のうちに更新しとこ。 今日は月曜日の深夜。 野暮用ついでに、ここ何日か高田渡を聴き返しているけど、やっぱこの人は「FISHIN’ ON SUNDAY」以降のバンド時代が一番おもしろいや。 「FISHIN’ ON SUNDAY」「バーボンストリート・ブルース」、「渡」にしてもそうだけど、 僕にとって高田渡ってフォークシンガーというよりバンド…
当番ノート 第5期
秋の淡い空の日に 水色のワンピースを着ていたのは 偶然かもしれないし 何か意味があることだったのかもしれない。 僕は無意識のうちに この場所で写真を撮りたいと思ったのだろうけど もしかしたら 空の色と秋乃の色を重ね合わせていたのかもしれない。 写真を見たとき 秋乃がこの空から現れたように感じた。 同時に また空の中へ消えていってしまうような感じがして 少し切なかった。 (写真:2012年9月 江ノ…
当番ノート 第5期
この 家の風呂場の壁に ぴったりと張りついている この 小さな虫は 今から私が お湯をかけて殺そうとしていることに 気づいているかしら この 小さな虫は 気づいていない ただ 本能で感じとり 逃げるだろう この 小さな虫の 生き延びようとする その心は 化粧をし 良い服を着 過剰気味の食事をして情報過多の毎日に翻弄され 人の視線を気にする私には 失ってしまった 能力だ 今 お湯をかけて流されようと…
当番ノート 第5期
シリーズ「星霜連関」より 2006 シリーズ「星霜連関」より 2006 一回目に同じタイトルの「星霜連関」について書きましたが、今回はこのシリーズ初期の関東地方で撮影したものです。 関東地方にも民俗芸能や祭りは多くあり、春や秋だけではなく夏も冬も行われています。けれどそれは撮影するようになってから知った事で、実際に探すまでは東京や神奈川、埼玉、千葉で現在も本当に祭りが行われているものなのか知りませ…
当番ノート 第5期
くい、と、顎を引いてやって 耳の下あたりに額を寄せて 鼻の冷たさを君へ 吸って這わせて 形を辿る 顎の骨を僅かに舐める 向かい合わせもなんだし、 すっと、 後ろから抱く 指で唇をなぞる 緩んだ口の端から指をいれて遊んでみる 向こうの鏡で顔をみてやる 不服な目と目が合う 堪らなくなって、 一気にそのまま組み敷いてしまう 許された中で できる限り甘く乱暴にして 二度三度 何よりも護りたいものを 自分だ…
当番ノート 第5期
東京に出て半年が過ぎた頃だった。 二人展も終わり、 日本中のワールドカップ熱も下がってきた頃のこと。 秋になり、私は暗室にも通わなくなっていた。 仕事を探し始め、決めたアルバイトは配膳の仕事。 あの、結婚披露宴の場でサービスをする。 結婚式というものが好きだった。人の結婚式に、よく呼ばれていた。 重なる時にはひと月に3本など。まぁ、それはまだ東京に出る前の話だが。 その結婚披露宴での仕事。 上京す…
当番ノート 第5期
一昨日の夜、ヘルシンキから戻ってきた。 滞在した6日間、タイミング悪く、雪がしっかり降り積もる前の時期だったので、 中途半端な寒さとべちゃべちゃのミゾレとブリュッセルよりも更に短い日照時間にやられて 一気に鬱モードに落ち込みかけたが、たまたま立ち寄ったスーパーマーケットで ビタミンD3のサプリを見つけ、速攻購入。それで危機を凌いだ。 滞在中にやったことといえば、12歳の息子と10歳の娘といっしょに…
当番ノート 第5期
先週から部屋の大掃除をはじめ、こんまり(近藤麻理恵)先生によるトキメキ基準や、「だいたい一年以上は使ってないな…」という使用(不使用)基準を適用し、様々な物を処分した。そのかわり、新しく台所に導入したのがロースターだ。何故ロースターなのかというと、よく行く焼き鳥屋さんでは肉類は炭火網焼き、魚類はロースターという風に使い分けているので、その店で魚を食べるたびにロースターという物に対し尊敬の念を抱くよ…
当番ノート 第5期
アパートメントの当番の日、毎回何を書いたらいいのか迷っている。 伝えたいこともないし、伝えられる活動もしていない。 それがありのままと言えばありのままかもしれない。 そういう現状だ。 自分らしいことって考えると、秋乃の写真を撮っていることしか思い浮かばなかった。 アパートメントに誘っていただけたのも、この部分からだと思う。 だから季節ごとの姿を載せることにした。 よく聞く話だけど、写真に対して興味…
当番ノート 第5期
ぱたり ぺたり ぴたり ぴたりぴたぴた ぴったりぺたぺた ぷったりぽったり ふたりふかふか ぷっつり ばったり ぱたりぱたぱた ぽたりぽたぽた へったりふえたり ぷっつりふたたび ひとりひたひた ひとりただひたすら
当番ノート 第5期
「india」より 2006 「india」より 2006 インドでの行程はニューデリーの空港に着いてバラナシへ向かい、そこからブッタガヤへというものでした。慣れない海外でしたので何を見ても新鮮に感じられ撮影したフィルムはかなりの本数になりました。インドは言うまでもなく混沌としたエネルギーに満ちあふれ、日本で培ってきた数十年ものの固定観念が何度も打ち砕かれていくのを驚愕としながらも、意外に心地よく…