長期滞在者
いわき市小名浜に「芸術家のいない芸術祭」と自称する芸術祭がある。 「小名浜本町通り芸術祭」 今年で4回目になる、小名浜の一般市民による町中の道端や建物を飾った手作りの芸術祭。 実行委員長は小名浜出身・在住の高木市之助さん(37歳)。 前職であったかまぼこの貴千ではウェブデザイン・パッケージデザイン、商品開発などを担当し、自身でも地元フリーペーパーの表紙デザイン、小名浜さんま郷土料理再生プロジェクト…
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local(地方)に若者の目が向きはじめているのには、おそらく理由がある。 一つの駅から数分単位で一日に何十本もの電車が走るように、大都会の生活はどこかきっちりとしていて、迫られるように追いやられるように日々を過ごしている人も少なくない。 計算しコントロールできるものと向き合いながら、社会や自然に対して、どれだけ自分が主導権を握れるのか。合戦のような毎日があると言ってもおかしくないような光景が、街…
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9月18日 解体間近のみすずビルで 暗くなった部屋に踊り子によって灯りがともされる。瓶の中の灯り。ここは水の底か奥深い洞穴か。ゆっくりとたゆたうような動き。もうすぐなくなってしまうというビルで交わされたであろう幾多の人の思いと向き合っているのだろうか。突然はじける。音、音、音。しなやかな腕、踏み出す一歩。力強さ。佳央理さんのダンスは軽やかだが地面にしっかりと立っていて、古来踊りが自然や神々との交流…
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Octobre. 秋の月が好きだ.昔から太陽よりも月の存在に惹かれる性分なのだけれど、秋の月は、特別. 夏の生温い空気に倦んだ星空とは違う.秋の夜空には、凛としていて、頭のてっぺんから足の先まで、澄んだ空気が通り抜けていくような清潔感がある.フルートグラスにつがれた冷たくて美しいシャンパンのようだ. 秋の月は、頼もしい.寂しげだけれども、媚びたりしない.真っ白な強い光を放つ、孤高のかっこよさがある…
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「家族はどうしてるの?」 恩師に何気なく聞かれ、思わず言葉に詰まった。元気そうだよって答えたけれど、心中なんと答えるべきなのかわからない。そもそも、家族とは2万キロもの距離を隔てているし、彼らと連絡をとることはほとんどない。元気そうにしているのは、Facebookごしに見ているけれど、ネット上で見ることのできるのは、多分人生の良い面だけで、彼らがどんな生活をしているのか、実際のところわたしには何も…
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もう二十何年も前の話だが、劇団に所属して舞台活動をしていた頃、指の先端から各関節、体の重心の移動・受け渡しというものを全部意識の上に引っ張りあげながら、全身にテンションをかけてとにかくゆっくり動いてみる、というエチュードを、劇団のトレーナーに指示されて身体訓練の一環として行っていた。 いつもは無意識の領域に委ねている身体各部の動きを、全部意識の表層に引きあげてから動くことで、まずは自分の体との対話…
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随分と笑った。 2016年8月28日。 エイズ孤児支援NGO PLAS10周年記念Thanks Partyで司会を担当した。 この時に初めてお会いした、土屋アンナさんとのトークセッションがたまらなく楽しかった。 言葉を交わし合うことで、こんなに気持ちがわくわくする方には滅多に会えない。 何時間でも話していたいと思える素敵な方だった。 言葉が途切れずにいられる人に出会えることは、そんなに多くはない。…
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このビルを少し離れたところから見ると、とても味わい深いかたちをしていることに気がつきます。 ぼくが、ここに来たばかりの頃は、レンガのタイルが貼られていましたが、現在では白のモルタルが吹き付けられています。どちらの時代もよく似合っていました。 特徴的なエントランスの屋根を支える黒御影石で化粧した柱があり、上に向かって細く削られるようなかたちをして、左右非対称に広がる屋根に結ばれています。屋根の庇は両…
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物事には「期限」というのがある。その線を超えてしまうと、取り返しのつかないことも起こる。 食べものであれば、賞味期限を過ぎて口にすると、お腹を壊してしまうかもしれない。付き合いの長いカップルであれば、「いつまでに結婚してくれるの?」と思ってはいるが口にしない彼女がいたときに、それを彼氏がむやみやたらに先延ばしにしてしまうことで、破局につながったなんて話もよく耳にする。 俗に言うクリエイティブであれ…
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暑い。とっても蒸し暑い。これを書いているのは8月末の週末なのだけど、先週末くらいから、まだ夏なのだということをベルギーの空がふと思い出したように暑くなっている。 いくら日照時間の少ない、四季の区別のない、天候が不順だから7月8月になっても上着をしまいこむ事が出来ない、そういう国に住んでいるからといっても、やはり暑すぎるものは暑すぎるので、贅沢な話だとは思いながら愚痴も言いたくなる。 エアコンが一部…
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子どもたちが、たっぷりクリームのかかったイチゴをお皿に山盛り食べることができたら大喜びするように、ほんものの魔女は、子どもをぺちゃんこにつぶすのが最高の喜びなのだ。 一週間に一人は消すぞ、と決めていて、それができないと不機嫌になる。 週に一人で、年に五十二人。 つぶして、ひねって、さっと消せ。 それが、魔女のモットーだ。 (『魔女がいっぱい』より) 夏休み前最後の図書室での時間。今日の本は何だろう…
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自意識ってすごく厄介なもの。自分ではすごく気になることだったり、こだわっていたりすることが、他人の目から見たら「そんなこと気にしてたの?」っていうのはよくあることだけれど、その自意識が自分の行動を縛っているのだとしたら、それはとても勿体無いことだ。 4月に転職して、あえてこれまで苦手意識があった言語に関わる仕事に就いたのも、自意識やコンプレックスが確実に自分を狭めていると感じていたから。苦手な…