にゃんともはや!のねこばなし
ある時、和尚さんが檀家の法事に行って、晩に暗うなってから帰ってきたら、いつも静かなお寺の中から、にぎやかな声がする。どうもふしぎなことじゃと、そっとのぞいてみたら、三毛猫が、えらい大けな猫になって、踊っておったそうな。それが、あきれたことに和尚さんの衣を着て、けさまでかけているがな。そいつを、またぎょうさんの猫が見物しょうるそうな。 ――日本の昔話『猫檀家』より 日本――広島の昔話です。 (あ…
長期滞在者
年末から体調を崩して静養していて、 ふと気がついたら新年でしたw 新年あけましておめでとうございます。 そして、なんと年男であることにもふと気がついてガビーンとなった。 よくぞここまで生き延びたものである、とか、 よくぞここまで何者にも成らずに来られたものである、とか、 よくぞここまで人の迷惑顧みず勝手気ままにやってこれたものである、とか、 そういう感慨はひとまず来月やってくる誕生日にまで保留して…
はてなを浮かべる
寄りかかっていることが当然になってきてる? 頑張りたいけど頑張れない? 頑張れるけど頑張らない? 正気の僕では行ける範囲が限られている? 自負があるから改まらないのかな? 自分以外の才能が怖い? 無意識を軽んじすぎ?…
にゃんともはや!のねこばなし
ねこが、しごとからかえってみると、おんどりが見えません。 ねこはたいそうかなしみましたが、すぐにおんどりを助けにでかけました。 まず、上着と赤い長ぐつと帽子と、ふくろとグースリを買いました。 そして、グースリひきにばけると、きつねの家の窓でうたいだしました。 ――ロシアの昔話『ねことおんどり』より 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたしニャす。今回はロシアから、『ねことおんどり…
日本のヤバい女の子
【1月のヤバい女の子/王子様とヤバい女の子】 ●猿婿入り いつか王子様が攫われた私を助けに来てくれる。ちょうどこんな顔をした王子様が。 ――――― 《猿婿入り》 老人は途方に暮れていた。畑へ牛蒡堀りに来たが、朝からひとつも掘れていなかった。痛む腰をさすり、広大な土地を前に困り果てていた。そこへ一匹の猿が現れ、自分が掘ってやろうかと名乗り出た。 「そのかわり、お前の娘を嫁に欲しい」 猿は労働の対価を…
長期滞在者
29年の人生の中で、最寄り駅への愛着って、実はいままで感じたことがなかった。だけど、この2年近く毎日のように通う最寄り駅は、わたしにとって初めての愛着ある最寄りの駅だ。 もちろん、東京で生活していたときも、群馬で生活していたときも、それぞれに最寄り駅はあった。だけど、いまの頻度とは、比べ物にならないほど利用回数は少なかったし、自分の行動範囲内にあるという感じは、正直あまりなかった。 いまの最寄りは…
長期滞在者
ここ10数年の間に私は何を失い何を得たのだろうかと考えています。若さを失い役割を得た、といった個人的なことではありません。とはいえ、この社会から何が失われ何が新たに現れたのかという社会学的な興味でもない。むしろ、私と社会のあいだをつなぐ領域において何が喪失され何が獲得されたのか。体感はしているはずですが、体感しているからこそ簡単には言葉にできない。そんな変化について書いてみたいと思います。 私と社…
長期滞在者
まばらなしるしをおいもとめてはまだらなしるべをのこしていく 記憶や経験に寄りかかって自分が感じたことを重んじるあまりに 目の前に見えていることまで軽んじてしまわないように 日常を紡いで 解いて 繋げて 連なる点が縁を結び 深く掘り下げる時がきた 世界からはいま 少し遠くなって せまいところにいるのかもしれない けれど 散在している私の跡が少しずつ地図になっていくようなことを感じている 開いてい…
長期滞在者
ドはドーナツのド!わたしが初めて一人で作ったおやつはドーナツだった。最初に、本からノートに作り方を書き出し、頭の中へ手順を入れる。溶かしバターを作り砂糖を混ぜていく。次に卵を入れる。ふるいにかけた小麦とベーキングパウダーを入れて生地を作っていく。どうやってあの◎を作ったのか、先に丸いガラスのコップで外縁くりぬき、後から赤い食卓塩の蓋を使い、真ん中に穴をくりぬいた。そして、油で揚げる。今ならネット環…
にゃんともはや!のねこばなし
真夜中をすぎたころ、おじいさんはベッドにはいり、気持ちよく毛布にくるまると、からっぽになった戸だなのことは考えないようにしました。そのかわりに、ねこのお客のことを考えました。ほんとに、わたしがたっぷりたべさせてやらなかったら、あのねこは、飢え死にするところだったろうなあ。 そのとき、なにかが、ベッドの上にのったような感じがしたかと思うと、ふたつの緑色に光る目が見えました。ねこがふとんの下にもぐりこ…
にゃんともはや!のねこばなし
向こう岸に着いたとおもうと、狐がぷらりと出てきて、 「もし、犬どのな、猫どのな、そなたたちのもっている丸け物はなんだや。まりコだらば、ちょっとの間、手玉とってあそばねえか」とさそいをかけた。 そこで、三匹は、うろこ玉を手玉にとって、あっちやり、こっちやり、遊びほうけていた。 その時、狐はひょいと受けそこねて、大事なうろこ玉を川へ落としてしまった。 ――日本の昔話『犬と猫とうろこ玉』より 今回も日本…
長期滞在者
京都の某老舗帆布カバン屋のショルダーバッグやトートバッグを、かれこれ二十数年使っている。もちろん、いくら頑丈といわれる帆布バッグでも、重くて堅いカメラを運ぶのだから消耗は激しく、すでにいくつも使いつぶしている。一番良く使うショルダーバッグはすでに四代目。バケツ型トートも初代がもう破壊寸前のズタボロで二代目に移行している。 一時期このカバン屋の製品が女性誌にとり上げられてブームが起き、注文してから半…