当番ノート 第14期
今回は作品づくりについて書きたいと思う。 ※ このあたりの部分は作家それぞれが設定しているところなので、 あくまで私の認識というのを留意して頂ければ幸いです。 光を透す作品は、写真自体に穴をあけ、それをさらに太陽などの光源に向けて再撮影する方法で作成している。 なので、作成方法自体はとてもシンプルでアナログな方法だ。 私は作品作成方法はなるべくシンプルにしたいと考えている。それは、「作品」は実体と…
当番ノート 第14期
1989年6月27日 最高気温24℃ 最低気温17℃ 曇りのち晴れ 「自室であるものを飼いだしたので、見に来るように」 自宅のドアにそう書かれたメモが挟まっていた。差出人の名前は無い。誰の仕業であるかはこのダ・ヴィンチの手稿の文字に似た筆跡を見れば一目瞭然であるのだが。 その日の仕事を終えた19時半、私はいつものように鮮魚店で仕入れた魚を片手に彼、ピゴの元へと向かった。 ピゴの住む動物園はも…
当番ノート 第14期
この間「とうとうブログに文章書くのやめたんだね」といわれたんだけれど、 そういう訳じゃなくて、絵を説明するのって本当に難しい。私は特にかなりパーソナルな日記のようなものを毎日描いているし、「よし、この絵を描こう!」と決めて描いている訳ではないし。 ただ、「あるフレーズが頭の中に浮かんで、その文を繰り返しながら描くこと」が殆ど。 今回の絵はうまく説明できないけれど、「You can’t …
長期滞在者
まだお日様が上ったばかりの朝早く、いつものように煙猫が私を起こしにやってくる。枕元でひとしきり鳴き、床を唸りながら反復し、また枕元で鳴く。時計を見るとあと2時間は床の中にいられるではないか。もう少し寝かせてください、お願いします、と布団をかぶる。ちょうどいい頃合いにまた起こしに来てくれるはず。そういつものように。それからどれくらいたっただろう、時計を見て一瞬で目が覚めた。針が指しているのは家を出…
当番ノート 第14期
「 フクロウ 」 丸い輝く目を持つフクロウの名前はアルト。 動物園から逃げ出して、自由に生きている。 二度と檻の中では暮らさないと心に決めて。
当番ノート 第14期
「起きてる?」 「起きてる。天気は?」 「朝から雨だって。多分もう降ってる。」 「わー。さむそうね。」 くるりと毛先がはねた寝癖。少し腫れぼったい瞼。ソロソロと寝室から出ていく後ろ姿は頼りなさげで、リビングからうっすらと射し込む光が透過しそうだった。時計を見て安心する。恋人は早番、僕は遅番。 抜け殻のような形をした掛け布団にはまだ暖かさが残っていて、広くなったベッドで何度か寝返りをうつと、僕…
長期滞在者
夢はただ一つ、暗闇の腐肉を食い開き、お互いの魂の光を見つけ続けることだけだ。 あなたがはじめて孤独を感じた瞬間はいつ?自分が本当は誰とも繋がっていないと、はじめて意識したのはいつ? 僕は7歳の頃でした。汚ない校舎裏の庭が、咲き出したリンゴの花で埋め尽くされていた。エデンのよう。木の下に座った僕が日が暮れるまで永遠と小さな白い花を見つめ、ぼーっとしていた。雪のような白い曼荼羅、真ん中に赤い花粉、乳房…
イルボンと小鳩ケンタの空席商会
◇出てくるひと(順不同・敬称略) イルボン(gallery yolcha車掌/詩演家):以下、車掌 小鳩ケンタ(詩人):以下、鳩 Apsu(アーティスト、文様作家):以下、Apsu aiai tuji (家具作家、三角アクセサリー作家):以下、aiai ◇◆◇◆◇ 【2014年3月の相席】 2014年3月2~16日、Apsu×aiai tuji(△▼△) 展示最終日、陽の落ちたyolcha内にて。…
長期滞在者
少し前に、不思議な夢をみた。夢であるから、夢の中の事象が事実というわけではないのだけれど、それを信じたいという気持ちでいる。創世記、と聞くと真っ先に聖書を連想すると思うのだけれど、わたしが夢でみたのは、わたし自身の創世記であり、とある人物とのはじまりだった。 すべてのはじまりは、神々の園でのこと。はるか昔、わたしは木々が生い茂り、花々が眩しく咲き乱れる神々の園に住んでいた。ひとは神々と共存して…
当番ノート 第14期
携帯電話のない一週間を過ごしていて、復活したら、世界はやっぱり回っているのですね、平吹正名です。 簡単に繋がれないからこそのストレートな感情の発露、会えることの喜び、抱きしめること。 やっぱり、自分の知らない感情を知ることに喜びを感じてしまいます。 今日で四月が終わります。春になると、ゆらゆら帝国というバンドの曲を聴いてしまいます。 春×ムサビ×ゆら帝 が、四年前に役者として、初めてムサビの授業に…
当番ノート 第14期
シュークリームは「おやつ」色が強い。 でもそのシュークリームがプチサイズになって 重なり、土台となったサントノーレは しっかり「ケーキ」感がある。 同じシュークリームだけど 手掴みで食べても良い気楽さと フォークという 1ステップを介して食べる違いでしょうか。 それとも単にデコレーションの加減かな。 スポンジの有り無しだけでもないし ケーキの定義って、人によって異なりそうですね。 シュークリームが…
当番ノート 第14期
誕生日を迎えた。 33歳。 そんな年齢になったなんてやはり実感があまりない。私は相変わらず子供だ。 周りの同じくらいの世代、上の世代の人もそれぞれ子供な面をみることは多い。子供の時には、33歳なんて完全に大人で、自分とは全く異なる存在で、ただただ別な存在な存在として仰ぎ見るものだったから見えなかったのだろう。同じ標高に登るとこの年齢でもそれほど完璧な存在にはなかなかみんななれていなと分かる。 誕生…