当番ノート 第7期
手のひらから水が零れるように 記憶は薄れ 時は流れる 写真に残る記憶の欠片は 私に流れた 時の一掬 —————————————————————…
当番ノート 第7期
わたしは現在「Asian Photo Arts(以後A.P.A.)」という国際色豊かな若手写真家が集うプラットフォームを運営している。 多様な価値観を持つ若手写真家達が集うことで互いに刺激し合い、発表の場を作り出し、作品性を高めている。 現在の主な活動は、Asian Photo Arts.blogにて、1枚の写真と短かな言葉をほぼ毎日のペースでアップすることだ。実にシンプルな活動だが、眼や思想を磨…
当番ノート 第7期
これは私が4歳か5歳のとても小さかった頃の話です。 左、右、左、まっすぐ行って坂、上りきって左。 家を出てから幼稚園へ行くまでの道のり。 まっすぐ行って左、ちょっと右で左行って、そのあとまっすぐで坂あがって左。 どっちを行ってもいいし、それとは違うほそ道を通ってもいい。 ほそ道はよその家の裏を通って行く。柿の木やびわ、いちじくの木があった。 歩いて5分とかからなかったおかげで、幼稚園から勝手に帰っ…
当番ノート 第6期
「君の言葉は知らず知らずのうちにでも人を傷つける」 それはもしかしたら「人を」ではなく、「僕を」と言いたかったのかもしれない。と気づくのには時間が必要だった。 とてもとても長い時間。a long time ago. むかしむかしのものがたりと言えるくらい。 殴られて育った子は、子を殴る親になる、と聞いたことがある。 私はずっと自分の子どもを産むのが怖かった。 私は子を殴らないでいられるだろうか――…
当番ノート 第6期
先日、友愛精神に富む友人から「使ってみたらとてもよかった。みんなで若返ろう!」と高価なアンチエイジニングクリームを大変安く譲っていただきました。 誰かにプレゼントするか自分で使うか迷ったあげく、好奇心を抑えきれずに自分で使ってみました。すると30分後やはりモリモリに蕁麻疹が出てしまったので、使用をあきらめることにいたしました。私の肌は何がなんでもエイジングしたがっており、全力でアンチエイジングを拒…
当番ノート 第6期
日常。ふとした瞬間。誰かの何気ない一言が、 自分の考え方や生き方が変わるきっかけになったりします。 — 数年前の私はなかなか派手に遊んでいたように思います。毎週のように人がたくさん集まるところに行きました。たくさんの人と会ってお酒飲んでワイワイして。私がその中で仲良くなれたのなんてほんの数人で・・・その人たちは今でも大切な友達ですけど。 そんな生活は今思えば、正直、そんなに楽しくなかっ…
当番ノート 第6期
とうとう最終回です。なので出血大サービスということで、今回は二話掲載しました。 しかも、過去の作品ばかりには頼ってはいけないと思い、一念発起して、新作の漫画を描きおろしました。 久々に漫画を描いたら、体がバッキバキになりましたよ。 さて二か月続けて来た、このアパートメントでの連載皆さんどうでしたでしょうか? 面白かったでしょうか? 漫画を描くというのはとても草臥れます。 その努力に見合ったものを得…
当番ノート 第6期
本のある風景が好きだ。 背の焼けた本のたたずまいが好きだ。 勢いよく閉じた時のパンッという頑丈な音が好きだ。 時に自分の間違いみたいなものに気付かせてくれるその厳しさが好きだ。 わたしの一生を費やしたところで全部は手に取れないその夥しさが好きだ。 ---------- 本のことを書こうと思うと、 どうしても言葉がまとまんないな。 (これからちょっとうっとうしいほどの本の話をします。) ------…
当番ノート 第6期
簡素な一人暮らしに冷蔵庫も洗濯機も無駄なスペースもいらないかなと思って、引越しすることにした。そして思う自分の結論。それはリアル店舗の不動産仲介業者っていらないなーってこと。これは自分の安物件ケースに限ってかもしれないけれど。ネットで調べ済みのことを、目の前であらためてオーナーに確認されても苛立だしいし。かといってネット調べ以上の良物件なんてでてこないし、それで管理会社と客の間に挟まって手数料もら…
スタッフの部屋
人生って、何がどうなるのかわからないな、と、そんな事を思わずにはいられない数年前から、今があります。 わたしは浅田泉として去年こちらのアパートメントに住んでいた者です。 改めまして、こんばんは。 浅田泉としてではなく、藤田莉江として、このアパートメントの運営のお手伝いをさせていただくことになりました。 出来る事は少ないかも知れませんが、この場所を大好きに思うひとりとして、携われること、嬉しく思いま…
当番ノート 第6期
春みたいな海だった。 「どうなったら『復興』なんだろうね。」 「あそこに“お父さん”の家があったんだ。」 エリという名前と教えてもらった。顔を埋めたら懐かしい匂いがした。 海と空が溶けていた。 大阪から12時間。初めて郡山行きではなくいわき行きの深夜バスに乗った。 バスの予約サイトには赤文字で『当面の間「広野インター~浪江駅」間を休止し、「いわき駅」までの運行となります。』と注意書きが入っている。…