当番ノート 第42期
からだがミシミシと悲鳴をあげている。。。 私の膝は前十字靭帯と半月板を損傷している。新体操選手時代に背骨も二つ左にずれてしまった。なので、ちょっと一生懸命踊り出すと膝と腰を支える筋肉群が唸り声をあげはじめる。。。そう、いまだってほら。。。 ダンサーはアーティストだが、それと同じくらいアスリートだと思う。もちろん、身体を鍛えていなくても、高齢でも、踊れる踊りはある。ダンサーは何歳まで続けられるの?と…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第八回:漬物というルーティーン こうやって毎週アパートメントに、私が自由気ままに書いた文章を載…
ギャラリー・カラバコ
もう雨が降り続いて3週間になる。 窓の外の、トタンが鳴る音に耳が慣れて、すっかり聞こえなくなってしまった。 いつも以上に、鍵が手に冷たく、骨に響く。 〈前回までの展示〉 『縫い目』 『つむじ』 『鏡』 『耳鳴り』 『植物園』 『刺繍』 『ノコギリ』 — 「発酵」 絵: 古林希望 文: カマウチヒデキ ーーーー 共通のタイトルだけを手がかりに2人の作家が絵と小説を別々に制作し、掛け合わせていく企画「…
当番ノート 第42期
この連載を始めた時、新しい部屋と8月に戻って来た母国を何とかして心地よい場所にしなければならないと書いたが、気づいたら早いものでもう一月の中旬になり、何もしてない。カーテンもカーペットも購入していない。ちょっと変わったのは、ぱっさりと切った髪の毛だけだが、それだけで気分が変わる訳ではない。 冬のフィンランドの日常について、誰か他の人が書いたら、私より百倍面白い話になると思う。アウトドアが好きな人で…
長期滞在者
歩いているときには、細い小道を見るとそちらのほうに曲がりたくなるし、分かれ道ではまだ通ったことのないほうを選びたくなる。そうしたささやかな願望を満たしてやるためには、時間や体力に余裕がなければならない。急いでいたり気にかかることがあったりすれば、最短距離で早めに目的地まで着きたくなるものだし、だいいちそんなときには交通機関を使うから、ゆったり歩くこともまずない。 そんなわけで、ゆったり歩く時間を強…
長期滞在者
かなり寒くなってきたので服装とか厄介なのだけれど、あいかわらず夜行自転車を続けている。 防寒しすぎると汗の逃げ場がないし、風を通しすぎると風邪をひく。難しい。 しかし冬は空気がしんと澄んでいるし、夜の光がよく見える。 暖かい時期には靄ってしまっていた仄暗い遠景が、目を凝らせばすーっと暗部が持ち上がって景色に結像していく。 明暗は逆だけれど、現像液に沈んだ印画紙からじんわり景色が立ち上がってくるよう…
長期滞在者
展覧会の余興のような位置付けではあるけれど、年に何度か演奏家の方が投げ銭ライブをやってくれることがあります。小さなスペースで15人とか30人のお客様を前にしての演奏は、お客様にとってみれば、大きなホールでの演奏よりも体全体でその魅力を受け止めることになり、喜びも大きいわけですが、それゆえに演奏家も一切手を抜くことができない、心地よい緊張感がここにはあります。ささやかな空間でありながら、演奏家の方々…
当番ノート 第42期
砂、流れる雲、動く太陽、小さな花、地平線。遠くを飛ぶ飛行機の音、鳥の羽の音、動物の鳴き声。 どうして砂漠にいくと、普段みえないものが見えたり、聞こえたりするんだろう。 先日、友人が日本からイスラエルまで遊びに来てくれた。お気に入りの場所に連れて行ってほしいと言われて思いついたのは、数年前に一度だけ訪れたことのある砂漠の中の小屋だった。電話もネットも繋がらない砂の世界…という砂漠への恐怖心を克服す…
Mais ou Menos
まちゃんへ 新年になりました。 ここ数日本当に寒くて、朝はなかなかベッドから出られなくなってしまっている。 でも、今日はいつもより、少し早く起きて、ゴミを出して、それからも二度寝せずに起きていられたこと、すごく嬉しかった。 毎年まちゃんも、自分も寒さが苦手で、だから冬は苦手で冬季うつ気味で苦労してる。この時期は、早く春にならないかとばかり思っている。しんどかったり、つらかったりするのは、冬のせいだ…
当番ノート 第42期
・・・ こんばんは。当番ノート42期のヨシモトモモエです。 毎週火曜は私のお部屋で、のんびりしていきませんか。 27歳・実家暮らし。 会社勤めを楽しくしながら、家業を手伝い、踊りなどもしています。「踊れる・食卓」では日々のくだらなくて、けどすこしくだるなぁ、と感じたことをゆるっと書いていきます。 ・・・ 第七回:名無しのポタージュ 街を歩いて、料理屋さんを見つける。どこの街へ行っても、料理屋さんを…
当番ノート 第42期
子供の頃、私はずっと本を読んでいた。宿題を終えたら、友達と遊ぶ時以外、基本的にずっと何かを読んでいた。誰かに話されても、本にあまりにも夢中になって何も聞かないこともあった。 読書は今でも大好きだが、今の私は集中力がかなり乏しい。いつの間にか将来のことばかりを考え、今ここで簡単にできることを楽しめなくなった。本当に馬鹿馬鹿しい。 今年は目標何も立てないと言ったにも関わらず、結局一つだけ立てた。今年は…
それをエンジェルと呼んだ、彼女たち。
お正月はいつも居心地が悪い。何事にしても、いっせいに動いたり停滞する空気に弱いのだ。違う空気を吸いたくて、早朝に出かけた。絶望的なほど朝に弱い私は、朝日を見たいだなんてあまり考えたことがなかったけれど今年はそんな気分だった。それに、日の出の遅い冬の間は朝に弱い人でも比較的日の出をみるハードルが下がるシーズンなのではないか。夏はとうてい間に合わない。 都心から1時間弱、大好きな港町に向かってまだ暗い…