さんぽのひつよう

第12期(2013年12月-2014年1月)

近ごろ絵が描けない日が続いているのです。
とくにそれが仕事だとかそういう身分ではないので、
絵が描けなくても、とたんにご飯が食べれないとかじゃないのですけれど、
それでも絵が描くのが好きなので、そういうときは辛いです。

ぼくの好きな映画で魔女の宅急便というものがあります。
そこに出てくる絵描きの女の子が、絵が描けないとき、
「描くのをやめる。散歩したり、景色を見たり、昼寝したり、、何もしない」
と言っているのです。

そのことばを思い出して、そういえば最近、
さんぽをしていないことに気づきました。
ぼくはさんぽが大好きです。迷子になるのがとても楽しいので、
さんぽするのです。迷子になると、不安よりも、わくわくが大きくて、
この道はどこに続いているんだろう、喫茶店があるかなあ、
知ってるところに出れるかな??と思うと楽しいのです。
目的地のないさんぽは意味がないと言われたことがあります。
目的地がないのがさんぽではないかなあとは、思ってます。

小さいころ、おばあちゃんの家から本屋さんまでよく歩いていました。
いつも行きの景色はとてもなれたものなのに、
帰り道はまったく違う町に来たみたいな気持ちになって、ドキドキしてました。
今でも、いつもの道を逆に通るだけで、
見ているものが違ってくるなあと思っています。
ほんとはいつも見ているものも
見ていないことにされてるのかもしれない。
頭はすごく賢いらしくって、見ないでいい、見たくないものは
見えないようにするらしいです。
写真と鏡との自分の印象が違うのも、そんな頭の賢い仕業らしいです。
でもほんとは見えているものだったら、
どんなものでも見えたらいいのにって思います。

そんなことをゆっくり思いながら、さんぽをしたいなあ。
遅い速度でいっぱいじっくり見る時間が、ほんとに大切。
せかせかすると残像すらも線になってしまって、何も見えないですね。

さんぽの休憩には喫茶店であったかい珈琲、それか、あったかレモンティーがいいです。
それをじっくりと味わいながら、
「ふう」
とため息をついて、少しだけ楽になれば、また絵をかけるかもしれないな。

ねこ