想いをめぐらす

第12期(2013年12月-2014年1月)

クリスマスまであとわずか。

サンタさんに何をもらおうかと夢を膨らませ あれこれと悩む息子に、
「サンタさんが迷わないように早く欲しいものを決めて お手紙を書くといいと思うよ」
とアドバイス。
この時期 ものによっては品切れがあり あちらこちらと探し回ることを想定しての
日にち稼ぎだったりするのが親の本音なのだけど。

「友達はサンタなんていないよっていうのだけど 本当?」
「ママはいると思うなぁ。だって、毎年プレゼントを持ってきてくれるでしょう。」
「そうだよね、いるよね。」
なんて、こんな会話をしていたのは つい昨年のこと。

何年か前、プロレスラーになるのを夢見ていた彼は、クリスマス直前になってサンタさん宛に手紙を書いた。
【 サンタさん、プロレスラーになりたいです。タイガーマスクをください。】
マ、マスク !? 
こっそりネットで検索すると品切れも多く、それもかなりお高め。
しかも お届け予定日は もしかしたら間に合わないかもしれないギリギリの日にちだった。
宴会用のマスクで誤魔化せないだろうかと一瞬よぎる。いや、絶対泣かれる。
「サンタさんはタイガーマスクがわからないかもしれないから 他のものをお願いしてみたら?」
と苦し紛れの私の問いに
「サンタさんなら大丈夫。絶対にわかるよ」
と自信満々な彼。
そうだよね、サンタさんなら絶対に届けてくれるはずですよね・・・ふぅ
期待を裏切るわけにはいかないかと 通信欄に24日までに必着と記載し申し込んだ。

25日 クリスマス早朝
「ママ! きてた、きてた!」
と、とびきりの笑顔で起きてきた彼は 少し照れくさそうにマスクを被ってみせた。
チビタイガーに変身だ。
変身したと同時にいきなりポーズをとりはじめ、おまけにチョップやキックのお見舞いを受けた。

1220-600

こんなハラハラどきどきするようなクリスマスも小学生だった昨年で卒業してしまったようだ。
先日、もしかしたらまだ・・・という淡い期待を胸に聞いてみた。
「今年はサンタさんに何をお願いするの?」
彼はニコリと いや、ニヤリと笑って
「野球のスパイクを自分で選んで買いに行きたいな。サンタはもうくれないだろうからね」と
現金をおねだり。
知ってしまったのですね・・ とうとう知ってしまったのですね・・ サンタの正体。
あぁ なんとも現実的でつまらないものになってしまった寂しさよ。

子どもに内緒でコソコソと用意をするのは色々と大変ではあるけれど、
思い返せば楽しいエピソードがたくさんあったな、なんて 少し前のことなのに 
とても懐かい気持ちになったのでした。
夢よ、カムバック。

私が小さかった頃、両親も同じような気持ちでいたのかもしれません。
イチゴののった大きなデコレーションケーキにシャンメリー、お菓子のつまったブーツにローストチキン。
ひとりっこの私は、その大きなケーキをひとりじめできるのが嬉しくてたまらなかった。

今の時代のようにゲームだのなんだのと高価なプレゼントではなかったけれど、
どれもこれも実用的で考えに考え抜かれたプレゼントたち。
ツリー模様のタオル 枕元用の小さなランプ 文房具 布製のサブバック 
大切に 大切に 長年愛用していたものでした。
今思い返してみると その時々の必要品だったものばかりで 親としては一石二鳥だったのかもしれませんね。

私にとってのクリスマス
それは ケーキに灯したロウソクの灯のように 
柔らかな温かさとなって記憶にとけ込んでいるのです。

親から子へ
いつの日か子ども達にも そんな繋がる記憶となってくれることを願って。
メリークリスマス

て、ちょっと早いね、まだ。