おやつだより*ひとくちめ

第21期(2015年6月-7月)

こんこん。

あっこんにちは、はじめまして。

本日からこのおもしろにぎやかアパートメントに2カ月ほど入居させていただきます、ヤカというものです。へへ
得意なこと?うーんなんだろ、食べることかな。好きなこと?うーんなんだろ、食べることかな。特になにが好きかって?
そりゃあ決まってんじゃない、甘いもの!糖分!(そのあとに食べるほかほかごはんも大好きだよ)

そう、私はとある街の商店街の隅っこの隅っこでお菓子を作ったりお客さんに食べてもらったりしてます。
ショーケースにへばりついてケーキを見るみんなのかわいいことかわいいこと・・・
そんな見目麗しいお菓子たち、そしてそのキラキラに魅了されている方々のお話をぽつりぽつり呟いていきたいと思います。

こんな私ですがどうぞよろしく、あ、少しばかりですが御手土産を・・・金平糖です。ひとつぶいかがですか?
ぽりぽり食べながら目を閉じてそっとお願い事を。

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本日のお夜菓子 ★ 金平糖-こんぺいとう-

私は金平糖を買った日の夜にこの小さい星を眺めながら一粒お願い事をします。とっても些細なことを。

(明日の朝、500円玉を拾いますように)
(アイスキャンディであたりが出ますように)
(好きな人と目が合いますように、お話出来ますように)

あっ!いっぺんに沢山の金平糖をザリザリやっては!甘い誘惑にクラクラしてしまいますよ。
そうそう、ひとつぶをゆっくり味わってみて。

温かいレモンティ、濃いめに淹れた珈琲、採れたての新茶、なんにでも合うこのキラキラしたお菓子は
ひとつぶひとつぶ形が違うのです。
あの柔らかい緩やかな凹凸は思春期の女の子を思い出させるなあと考えながら食べると、
なんだかちょっとエロチックで思春期の男の子になった気分。
夏の夕暮れ、少し夕焼けに金平糖を透かして眺めると、なんだか異世界に飛びこめるような気がしたり。
私が採れたてのキャベツくらいの大きさの時、よく母に「食べ物で遊んじゃだめ!」と叱られていたけど
金平糖なら陽に透かして眺めるくらい、いいかな?なんて。

私が好きな金平糖を作っているお店は沢山あって、世界一小さい金平糖を売っている飴屋さん。

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いろんなフレーバーがあって其々の粒の大きさや食感が異なるお菓子屋さん。

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ね、眺めるだけで懐かしみとときめきで心が躍りませんか?

この小さな星たちは、ザラメのお砂糖に分刻みで糖蜜をかけながら混ぜてゆくのですが
80℃の窯の中にあるザラメを、柄杓を持った職人さんが7分刻みで糖蜜をかけながらずうっと回しているのです。

ずうっとずうっと。

丸1日職人さんが混ぜ合わせてもなんとたったの1mm!上の世界一ちいさい金平糖の写真くらいの大きさしかないのです。
2週間、そう2週間!金平糖の匠が、窯の温度や混ぜ合わせる角度、加える糖蜜の量を加減して
やっとよく見かけるくらいのあの大きさの金平糖ができるのです。
糖蜜を加える量が多ければベタベタ泣いてしまって凹凸がでなかったり、逆に少なければカッサカサの荒れた乾燥肌。
職人さんが長年培った腕の見せどころ。金平糖職人さんが出来るとっても素敵な技術なのです。
異なる彩を組み合わせて花に見立てたり、自然を表したり・・・
奥が深く、日本ならではの素晴らしい伝統技術だと思いませんか?

・・・あ、やっとザリザリ一気に食べる手を止めましたね?ふふふ
さ、お茶を淹れなおしましょうか。

この一粒の小さな小さな金平糖に、あなたは何を願いますか?
どうかあなたが心躍らせるくらい、とびきりおいしいものたちに出逢えますように。