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2F/当番ノート

うつゝ

当番ノート 第7期

人生とは、長い夢のようなもの。

大切なものが見つかったら
きっと夢は醒める。

大切なものがなんなのか
それを知るために、こうして生きているわけだけど

本当は・・・それがなんなのかを
もしかしたらちょっとだけ、気がついているのかもしれない。

陽が昇り、日は沈む。
月は昇り、夜は明ける。

何事もなかったかのように、毎日は繰り返されていきます。

まだまだ夢は続くので
醒めるまでの時間を、風に吹かれていられたらいいな。

知らないことを知りたくて、知りたいと言える口がなくて
写真を撮ってしまうわたし。

さまざまな記憶のスイッチを押して、戻ってる言葉を糧に
明日に繋ぐ「生きる」の意味を探す旅です。

この先、自分の足で立てる人になれますように。
恥じることなく、空を見上げる人でいられますように。

空から見た海原の一隻の船みたいに
ゆるやかに時を泳いで、歳を重ねていきたいです。

船の人が空を見上げたら、わたしは飛行機雲に見えてるのかな、なんてね。
飛行機の席で妄想しながら、下の写真を撮りました。

「うつゝ」とは、「今」を指す言葉。
漢字だと「現」と書きます。

半分夢の中のような響きは、目を醒ましなさい と囁くようで
わたしはまた、眠りたくなってしまいそう。

「今」は一瞬で過去となるけど、過去は「今」が積み重なって出来ているから
沢山の「今」をぎゅーっと握りしめて、可愛いおばあちゃんになりたいです。

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今日でこのコラムもお終い。

読んでくださった皆様、この場所を与えてくださったアパートメントの皆様へ、
心から感謝しております。

8回分のお手紙は、「読み物」として紙の上に再現してみたい、と思案中。

それはまるで写真のように
言葉も一緒に掬ってもらえたらいいな、と。

ではまた、どこかでお逢いしましょうね。
本当にありがとうございました。

                                     かしこ

八木 玲子

八木 玲子

琵琶湖畔在住

写真で生きてます
星と月と、ぼくらのこれから

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