はてな、
はてなは今までどこにいたの?
はてな、 口を離したマグカップの痕だったよ
あまり気付く人はいないけど
口が触れて離れたから そこにできたものだよ
はてな、 飲み込まれた言葉だったよ
外に出て行くことはできなかったよ
でもずっとまだ ここにいるよ
はてな、 寝静まった部屋の照明の紐だったよ
たまにじっと見つめられることがあるけど
本人も何を見てるのかわからないみたい
だけど よく目が合う
はてな、 疑うことのない地盤だったよ
当たり前のものだということだよ
彼らにとっては
はてな、 数あるうちのひとつだったよ
なにも変哲がなかったよ
気づかれることはほぼ ないよ
全部のうちのひとつだよ
はてな、 惑う思考の道ほどにいたよ
出口ではないよ
けれど進んだ道の途中だよ
待ってるよ
はてな、 段のうちのひとつだったよ
駆け上がってもゆっくり行っても一緒だよ
平らには ならない
はてな、 疑う目線の上だよ
鋭い線そのものではないよ
その上あたりをふわふわしてるよ
はてな、 ここにいるよ
はてな、 そのへんにもいるよ
いるよ