白熱電球は、ガラス球内にある螺旋状の細い線、フィラメントの電気抵抗を利用した電球です。
フィラメントに電気を流すと2000~3000度の高温になり、白熱化して強く光ります。
エジソンが発明した当時のフィラメントは炭化した竹でしたが、今はタングステンという金属が使われています。
フィラメントは大変高温になるため、少しずつ金属が昇華(固体から液体にならずに気体になること)していきます。
だんだん細くなったフィラメントが最後には切れ、電気が流れなくなります。
これが電球が「切れる」ということです。
昇華をなるべく防ぐために、ガラスの内部には化学反応の起こりにくい不活性ガスが入れられています。
電球が球体をしているのは、その形が力学的に強いためです。
薄いガラスできているにも関わらず強く握っても割れないのは、その力が接点からガラス面の曲線にそって四方に分かれて分散するためです。卵の殻が非常に薄いにも関わらず、卵をあたためる為に親鳥が上に乗っても潰れないことと同じです。
「 地衣類 : lichens 」
地衣類は、菌と藻の共生体です。
外見も生育環境もコケと似ていますが、錦糸でできている地衣類は植物であるコケとは違い、
規則的な葉や茎の形がありません。
菌類は、生活に必要な栄養素を他の生物に依存している生物です。
(菌類の半数は死体を養分とする「腐生」、20%が地衣類です。)
地衣類の養分も、共生している藻の光合成によってのみ作られているので、
菌類が藻に寄生しているようにも見えます。
しかし、地衣類を形作る菌と藻は、それぞれのパートナーなしには不定形の塊にしかなりません。
藻は菌類と結びついて地衣体という体を作ることで子孫を残すことができるのです。